November 20, 2011

狭軌に乗ったよ

E2471土曜の夜に仕事があったので、そのまま松阪駅前のホテルで一泊した。その帰り道で、近鉄内部線に乗った。
鉄道マニアでは常識だと思うけど、三重県には現存する数少ない狭軌の軽便鉄道がある。狭軌とは一般と比べて線路幅の狭い鉄道を言うのだが、遊園地などの遊具や保存鉄道は別として、営業路線で残っている狭軌は、三重県四日市を起点とした近鉄内部線、同じく三重県桑名を起点とした三岐鉄道北勢線、残りは黒部渓谷のトロッコ列車の3路線しかない。トロッコ列車は一般的な鉄道路線と言いがたいので、事実上、狭軌の軽便鉄道は三重県にしかないことになる。

世界的なスタンダードで言うと、新幹線や一部の私鉄が使っている線路幅1435mmが標準軌であり、日本のほとんどの鉄道で採用している1067mmも狭軌だと言うのが厳密な言い方なのだが、このコンテンツでは1067mmに満たない線路幅:具体的
には762mmや610mmを『狭軌』と呼び、その線路幅を採用していた鉄道路線を『軽便鉄道』と呼んでいる。

とまあ、以上は鉄道マニアに対する言い訳的な説明だが、一般の人には、昔は線路の幅が狭く、列車自体が小さい『軽便鉄道』が全国に沢山あったと言う事が判ってもらえれば、それで十分である。名前からも判るように「自動車なら軽乗用車」「オートバイなら原付」のように、普通の鉄道よりも小さく安く作れるのが『軽便鉄道』だった。時代の波により、全国の軽便鉄道は、いつの間にか線路の幅を普通の鉄道と同じに広げて列車も普通と同じに変えてしまったか、もしくは、線路の幅を広く列車を大きくする余裕のない路線は廃止されてバスに置き換えられた。そうして、時代から取り残されて残った軽便鉄道は内部線と北勢線だけになってしまったのである。

松阪からの帰りなので、新幹線に乗る名古屋の駅までの間の内部線と北勢線のどちらでも良かったのだが、距離が短くて簡単に乗れる内部線に乗ってみた。

近鉄四日市駅の片隅の自転車置き場のさらに片隅に内部線のホームがあった。当たり前だが、線路の幅はとても狭い。入って来る電車は淡い黄緑色とかオレンジ色のパステルカラーの可愛い電車で、三両編成のワンマンカーである。内部駅から来た列車は思いの外混雑していて、乗客の大半が座れないほどだ。乗客がほとんどいないような廃線寸前のローカル線を予想したいたのだが、どうも違うようだ。
内部駅に向かう下り列車に乗り込むと座り切らないほどの乗客が居るわけではないが、一両あたりに7〜8人乗っており、やはりガラガラのローカル線の雰囲気ではない。
E2472四日市駅を出ると、ど田舎をトコトコと走りだした・・・と言いたいところだが、行けども行けども住宅地の間だ。そもそも起点の四日市自体が大都市だし、営業距離で、たった7キロの内部線では、ど田舎になるわけがない。
う〜〜ん、千葉の いすみ線とか茨城の鹿島鉄道線(鹿島鉄道線は2007年に廃止)のような田舎のローカル線を予想していたんだけど、全然違うな。むしろ、江ノ電とか流鉄流山線の方が近いな。

いまだに軽便鉄道の時代から狭軌のままで続けているのだから、よほど人が乗らない赤字線だと思っていたんだけど、狭軌のままでいる理由は人が乗らないからじゃないな。
人は、それなりに乗るけど、住宅地の間で土地買収ができないから、線路幅を広げるわけには行かない・・ってのが理由だと見たね。
とにかく狭い線路と小さい列車を活かして、狭くて曲がりくねって住宅地の間を縫って上下左右する線路を内部線は、自転車と同じくらいじゃないかってくらいの速度で走っているわけだ。

走っている電車は、いつ作られたか判らないくらい古い電車。たぶん昭和の時代、それもだいぶ古い時代から走っているだろうな。内部線と三岐線でしか狭軌電車は走っていない(トロッコは普通の電車じゃないので)から、いまじゃ新規に作られる事はないんだろうね。日本中にあった軽便鉄道で使われた中古電車が集まってきているんだろうけど、それすらも古くて使えなくなった時、内部線は、線路を広くするんだろうか? その場合、土地買収だけじゃなくて、橋の架け替えとか大変だろうなあ。それとも廃線になって、バスに置き換わるのだろうか?
北勢線は見てないけど、どちらにしても日本から狭軌が無くなるのも、そんなに遠い将来じゃないように思える。

内部線は単線だから、途中の日永駅と泊駅の二箇所で、すれ違うようになっている。それは良いんだけど、泊駅でビックリした。何と右側通行ですれ違っている。
日本の場合、鉄道も車と同じで、複線では左側通行だ。単線の場合も、それに倣ってか、左側に避けてすれ違うのがほとんど。内部線でも日永駅は左側だった。
それが泊駅だと右側に避けてすれ違うので、ちょっと驚いた。なかなか他には無いと思うんだけど、どうだろう?
E2473トコトコと揺られて20分弱、電車は内部駅に着いた。
四日市に比べると少しは田舎になったけど、想像していたほどではない。やはり田舎というよりは住宅地だ。内部駅で降りるも何もすることも無いので、乗ってきた電車に乗って、そのまま帰った。この文章は帰りの新幹線のぞみN700の中で書いているのだけど、同じ「電車」でカテゴライズしても良いのかと思うほどの高速で走っている。

今回は、内部線に乗ったけど、田舎のローカル線と言う意味では、より長い距離を山の中へ向かって走る北勢線に乗った方が良かったかな?
次回、また機会があれば、北勢線に乗ってみようと思う。
それまで、狭軌鉄道が日本に残っていれば良いんだけど。

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May 28, 2011

ネコ耳新幹線

E236東北へ行く用事があり、ネコ耳新幹線こと E5系「はやぶさ」に乗った。
もちろん、ネコ耳型エアロブレーキがあったのは試作段階での話で、量産型の E5系 にはネコ耳は無い。私が乗ったE5系 は量産型なので、当然、残念がら、ネコ耳は無い。念の為
現在、震災の影響で、速度が「はやて」並みに抑えられているため、特急券の値段も「はやて」と同じに設定されている。
まあ、E5系 の速度は体験できないけど、新しい車両には興味があるので、乗ってみた。

いやぁ、E5系「はやぶさ」、恐ろしいほど揺れない。既に述べたように、最高速度が「はやて」並に抑えられている上に、那須塩原以北では速度制限がかかっているのだが、それでも関東圏内では、270キロくらいは出しているはずだよね? それが全く感じられないくらい揺れない。N700 の時も驚いたけど、それ以上だ。
E5系「はやぶさ」、2013年から最高速度320キロになる。震災の影響で、遅れるかもしれないが、「はやぶさ」の本気モードの走りを体験したいものだ。

実は、昨年の末にも仙台に行く用事があった。
この時は、「はやぶさ」の就航前なので、行きは E2'系1000番台「はやて」、帰りは、E3系「こまち」を使った。伊坂幸太郎の「マリアビートル」を読んだ直後だったので、その影響もある。
「はやて」は、さすがに N700 が出るまで最高の乗り心地と言われただけのできと感心した。私の場合、N700 と E2'系1000番台 と乗る順番が逆になってしまったが。
「こまち」は、狭いことは当たり前だが、インテリアデザインはむしろ「はやて」よりも良い。ところが、走りだして、あまりに揺れるのでビックリした。もちろん、この「こまち」、E2'系1000番台「はやて」と連結した状態で走っている。つまり、方向こそ逆だが、同じ場所を同じような速度で走っているはずなのだが、あきらかに、乗り心地は「はやて」に劣る。さすがは E2'系1000番台!

と、大絶賛していた「はやて」だが、今回「はやぶさ」に乗って、だいぶかすんだなあ。それだけ、「はやぶさ」が良いできって事。

さて、今回帰りは、E4系 MAX 「やまびこ」に乗った。実は私は、E1 系 MAX 以来、2階建て新幹線が嫌いになって避けていたのだが、わざと、E4系 MAX の2階に乗って「はやぶさ」と乗り心地を比較しようと言うわけだ。

で、初めて E4系 に乗ったのだが、思ったほど悪くない。それでも、ロール方向への揺れが始まったら、止まらない。重心位置が高い上に2階に乗っているのだから当たり前か。まあ、比較した「はやぶさ」が良すぎるのか?

とまあ、ここ半年の間に、東北新幹線に現役で走っている E2'系1000番台 E3 E4 E5 を全て初めて乗ったことになる。(E2のゼロ番台は、昔乗ったことがあるけど、今回は乗っていない・・)
400系は乗らないうちに退役したので、残念なことしたなあ。そういや、800系は未だ乗っていないなあ・・・

とまあ、鉄道好きな私ではあるが、別に列車を作るわけでも何でもないので、クリエーティブなことは何もしていない。だから、趣味と言うほどのものではなく、単なる「乗り物好き」と言った程度。

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December 12, 2009

痛電

E190昨日、久しぶりに山手線に乗ったら、痛電(痛い電車)になっていた。
キラッ!

つう事は、来年の今頃はパンツが飛んでいるだろう。

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December 29, 2008

香港旅行

E1341家族で香港旅行に行ってきた。(全ての写真はクリックすると拡大する)
家族で海外旅行するのも久しぶりだったし、観光らしい観光旅行もまた久しぶりだったので、楽しかった。

今まで、アジアの旅行は、北京に仕事で行ったことと、インドネシアに皆既日食を見に行ったことしかなかった。
北京は中国の首都とは言え、政治的な中心地であり、経済的な華やかさはない。また、インドネシアは皆既日食があったパレンバンと言う地方都市にしか行ったことがないので、ジャカルタなどの都市は通過しただけに等しく、華やかなイメージは残っていない。

E1342だから、香港のように華やいだ東南アジアらしい場所に旅行に行ったのは、今回が初めてだ。
香港というと、ファッショナブルな街と言うイメージで、何となく「アジアで1番のファッション都市」だと思っていた。
それと、恥ずかしながら、雑踏とか贋物ブランドとか、そう言ったイメージも持っていた。

実際に香港に行って、そう言った事前のイメージが全く違っていた事に驚いた。
今さらと言われそうだが、雑踏とか贋物ブランドとは無縁の落ち着いた街だ。

一番の違和感は、海外に居るのに全く違和感が感じられないことだった。驚くほど、日本国内に居るのと変わらない。安全だし、落ち着いているし。
女性のファッションも日本とほとんど変わらない。強いて言うなら、日本よりも落ち着いた色の使い方をしている。香港に来る前は、日本よりもずっと派手な色を使っていると想像していたんだが。

E1343左の写真は、北角と言う場所で、私が使った格安ツアーのホテルのある周辺だ。
最初、着いたとき、映画版『攻殻機動隊』の雰囲気だなあと思ったが、むしろアメ横。いや、アメ横よりも、ずっと落ち着いている。
写真だけ見ていると、ちょっと怖そうな感じがするかも知れないが、夜歩いても全然怖くない。本当に人々は落ち着いている。

香港は、皆、真面目に働いていて、落ち着いていて、経済が回っていると言う印象だった。もちろん、昨今の不景気で痛手を受けてはいると思うが、数日間の滞在では、そういう印象はなかった。

今回の香港旅行で、1番感じたのは、むしろ日本・東京の方が、よほど異常だと言うこと。
東京って、渋谷、新宿、銀座、秋葉原に限らず、香港より、ずっとエキサイティングだって思った。
もちろん、たった数日の旅行で、香港の全てを知った訳ではないので、正確な事は言えない。
ただ、上澄みだけ見比べても、やはり東京って滅茶苦茶だって思えるんだが。

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December 21, 2008

「最長片道切符の旅」読了

E132「最長片道切符の旅」(宮脇俊三著)を読んだ。筆者自らの北海道から鹿児島に至る国鉄の旅を書いたものである。鉄道ファンならば、知らないものは居ない有名な書籍らしいのだが、私は知らずに図書館で見つけて借りて読んだ。
文字どおり国鉄を使った片道切符での最長片道の旅で、一筆書きで描ける最も距離の長いルートを旅する。具体的には、北海道の広尾から鹿児島の枕崎までルートだ。話自体は実話だが、約30年前の事なので、既に廃線になったり、第三セクターになった路線も多いので、現在では最長片道にはなら無いだろう。

この本を読んでいると、妻が「あなたって鉄道マニアなの?」と聞く。軽い鉄道好きであることは認めるが、この本の作者に比べると足元にも及ばない。片道切符での旅では、連日10時間を超る時間列車に乗っていたようだが、私なんて5時間を超た時点で飽きてくる。先日、小湊鉄道といすみ鉄道を乗り継いだ時も、そこに至る旅程も含めて、5〜6時間列車に乗ったら飽きてしまって疲れてしまった。

「最長片道切符の旅」の話に戻ると、読んでいると内容によって、感想が幾つかのパターンに別れることが判った。まず、私が行ったことも無く知らない場所。この場合、「ふ〜ん、そんな所もあるんだ」と思う程度だ。もちろん、行ってみたいと思うこともあるが、それほど強い感想ではない。
残りは、私自身が行ったことがあるか、近くまで行った場所だ。「日本全国を回る話なんだから、そうそう行った場所ばかりではないだろう」と言われそうだし、読み始める前までは私自身が同様に思っていた。
ところが、読んでいるうちに、大半は行っているか、近くまで行った場所だと気が付いた。

実は、私は20代までに日本全国47都道府県を旅した。多くは学生時代に車で旅した。日本の中で車を運転していない県は2つか3つしか無いと思う。
一方、鉄道で行った旅は免許を取るまでの時代と、長時間運転するのが辛くなった最近が多い。
そのため、「最長片道切符の旅」に出てくる場所の多くが、実際に、その路線に乗ったことがあるか、車などで近くを通ったかの場合いずれかである。もちろん、わざわざ、最長片道のためにグネグネと回り道をして乗った訳ではないが、直線的にかすめた場所は多い。

「実際に自分で行った場所なら、感想も強いだろう」と思われるかも知れない。ところが、全く同じ路線を乗ったはずなのに、何も思い出せない場合が多い。逆に、よく覚えている場所もある。よく覚えている場所は本を読みながら、当時の事を思いだし、感慨も深い。

なぜ、覚えている場所と覚えていない場所があるのだろう? 余りにも幼い時に乗ったとか、夜行で寝台車で寝ていた・・などはしかたが無い。が、最近乗ったはずなのに覚えていないのは何故だろう。

覚えていない理由は、インターネットとナビゲーションだ。

昔は、何処へ行くにも自分で調べて経路を決めなければならなかった。車なら道路地図、鉄道ならば時刻表を見ながら経路を決めた。こうやって苦労してルートを決めて行った場所は良く覚えている。

ところが、最近はコンピュータの進歩で自分で考える必要が無い。車ならカーナビまかせだし、鉄道ならば事前にインターネットの駅探などで調べた経路通りに乗るだけだ。

コンピュータまかせだから、印象に残らない。だから覚えていない。もちろん、旅先での記憶はある。だが、記憶は目的地の「点」の部分だけが突如として現れ、過程となる旅程の「線」の部分が欠けている。

もちろん、旅行は目的地が重要で、そこに至るプロセスなど、どうでも良いのかも知れない。
でも、途中の記憶の抜けているって旅行は、なんか価値が半減している気がするんだよねえ。

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November 03, 2008

ローカル線の旅

E120三連休に、ローカル線の旅に行ってきた。
「小湊鉄道」と「いすみ鉄道」を乗り継いで、房総半島横断をしたのだ。

「小湊鉄道」は、内房(東京湾側)の五井駅から房総半島中央の上総中野駅までを結ぶローカル線で、そこから外房(太平洋側)の大原駅を結ぶのが「いすみ鉄道」だ。

「小湊鉄道」は、絵に描いたような古い古い2両編成のディーゼルカーで情緒がある。五井駅から乗ると、意外と観光客が多く、列車最後端に居る車掌(男性)以外に二人の女性車掌が車内を回り、乗車券販売をする(五井駅でJR内房線から、乗り越し清算なしで乗ってくる人が多い)など、盛況である。ほとんどの観光客は、終点一つ手前の養老渓谷駅で降りた。

「いすみ鉄道」は、ステンレス製(<=本文末に注記)の新しい一両編成(途中、2両目を追加したが)のワンマンカーである。情緒は無い。乗っている人は、観光客もおらず、ほとんど地元の人の足になっているようだ。車内の広告もほとんど無く、あるのは、自社の宣伝のインクジェットプリンターで印刷したような広告だけだ。一番大きな広告は「いすみ鉄道存続決定!」だった。

「小湊鉄道」の方が車両も古く情緒もあるので、今回のイラストにも使わせもらった。
だが、本当の本当に「ローカル線」なのは、「いすみ鉄道」の方だ。
ワンマンカーは、伊達ではない。本当に地元の人の生活に密着し、何とか節約して存続するための懸命の努力のあらわれである。情緒のある車両を維持する余裕はないようだ。
ガンバレ ガンバレ! 「いすみ鉄道」!!

ともかく、「小湊鉄道」にも「いすみ鉄道」にも、車窓から見える景色は自然がいっぱい、秋の房総半島を横断するスローな旅を満喫させてもらった。
ちょっと紅葉には早かったが、ゆったりとした休日を過ごすのには最適だ。
とは言え、今回私は、千葉県内から一歩も出ていない。さすが、千葉。

(注記)
いすみ鉄道の車両は、てっきりステンレス製だと思っていたら、ステンレスじゃなくて、ウレタン樹脂の塗料が、光って見えてるとの情報をいただきました。
お詫びして、訂正します。

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September 08, 2008

『女子と鉄道』読了

『女子と鉄道』(酒井順子著)を図書館から借りてきて読んだ。面白かった。
続けて鉄道ネタを書くくらいだから、私も鉄道は好きである。まあ、鉄道マニアと言うよりも、乗り物全般、三輪車から自転車、船、バイク、自動車、飛行機、ロケット、宇宙船に至るまで大好きで、むしろ乗り物マニアと言うのが正しく、鉄道もその一環だと言えると思うが。

前述の酒井順子氏や朝日新聞に連載している矢野直美氏など、静かに「鉄道好き」の女性、いわゆる『鉄子』は増殖中だと言われるが、現実に『鉄子』には会った事が無い。私自身がマニア系なので、マニア系の友人も多く、その中には女性も居るのだが、いわゆる『腐女子』系で、『鉄子』ではない。一度、宇宙作家クラブの例会で、そう言う人と蒸気機関車の運転体験に行った事があるが、やはり『鉄子』ではない。

これが、飛行機とかだと話が別で、別にマニアとまでは行かなくても、飛行機を飛んでいるところを見るのが好きな女性は意外と多い。私の妻でさえ喜んでファンボロー航空ショーに付いて来て、一緒にレッドアローの飛行を見て楽しんでいたりする。それに比べて、鉄道に乗ったり見たりで女性をデートに誘うって話は聞いたこともない。

本当に、『鉄子』って実在するのかなあ・・。
『鉄子は増殖中』って書いたけど、本当の話なんだろうか?
実際に、この目で見るまでは信じられないなあ。
誰か、小説や架空の話とか、書籍とかの話じゃなくて、実在する『鉄子』を知っている人が居たら教えてください。

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September 04, 2008

列車

今日、帰宅時に、つくばエクスプレスの新型車両に乗った。たまたま乗れただけの話だが、外観の赤いラインと内装の床の色が異なる他は、従来車両と全くと言ってよいほど同じだった。

私は、鉄道マニアと言うほどでは無いが、色々な車両に乗るのが好きだ。
どんな車両が好きかと言うと、209系とその子孫および 700系と言う実用本位で面白みも何にも無い答えをするので、一般的な鉄道マニアの方からすると眉をひそめるかも知れない。
だが、徹底的に実用本位であればあるほど、機能的な美しさが見えてくる。

500系のSF的・未来的な形状の方が格好良いと思う方が多いと思う。加えて、世界最高速度の 300km/h の魅力もあるだろう。
だが、実際に乗って、直ぐに500系は嫌になってしまった。揺れるし、狭いし。
それに比べて、700系のカモノハシデザインは、最初こそ格好悪いと思っていたが、空力性能を追求した成果が判ってくると、だんだんに格好良く思えてくるから不思議だ。テクノロジーは、機能・性能こそが美しさなのだ。

700系は、近年稀に見る傑作だろう。最高速度こそ 270km/h だが、揺れもせず、ゆうゆうと走り続けるのは、乗っていても気持ちが良い。

と思っていたら、先日、N700 に乗る機会があった。昨年の7月デビューだそうなので、一年遅れで始めてのったことになる。東海道区間なので、従来の 700系と同じ 270km/h だから、大したことは無いだろうと予想していた。せいぜいが、座席横にAC電源コンセントがあることと、社内掲示板が大きくなったなどのインテリアの違いだけだと思っていた。

走り始めて、しばらく経った時、私が間違っていた事に気付いた。

N700 は、速い。
素人乗客である私にもハッキリと感覚で判るほど速い。
最高速度が変わらないはずなのに、何故、そんなに速く感じるのだろう。

しばらく観察して判った。カーブでも駅を通過する時でもスピードを落とさずに突っ込むのだ。
700系で何度も走った所なので、どこでスピードを落とすか、感覚的に判っている。
ところが、N700 は、スピードを落とさずに走り抜けるのだ。

噂には聞いていたが、これほどとは思わなかった。
逆に、素人乗客に感覚的に判るほど、スピードを出して良いものか、心配になったくらいだ。

うむむ・・・ 新型車両、侮り難し。

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June 20, 2006

北海道旅行

E05816月12日(月)から6月17日(土)にかけて、北海道旅行に行って来た。勤続20年の特別休暇をもらったので、それを利用して旅行を楽しんだわけだ。

13日は、赤平にある植松電機で、CAMUIロケットの推力1/4スケールのモデルの燃焼実験や無重力実験用の落下塔を見学させてもらった。

ご存知の人も多いと思うが、北大の永田先生と植松電機の植松氏が、ハイブリッドロケットを作っており、ちょうど旅行期間中に燃焼実験をやると聞いたので見に行ったのだ。
また、植松氏は、無重力実験をやるために落下塔も作った。こちらは、6月23日に完成なのだが、既に落下実験していた。

とにかく、植松氏は、やる気満々で「民間で宇宙開発!!」と言っていた。(負けては居られんなあ・・)

E058214日は、苫小牧で苫小牧市科学センター・ミール展示館で、「ミール」コアモジュールと実験モジュール「クバント」を見た後、大樹町へ。
大樹町では、晩成温泉と言う駄洒落のような温泉に一泊。

翌日は、大樹町にある航空公園に行く。1キロの滑走路と巨大格納庫が凄い。

ここで、先のCAMUIロケットを7月末に飛ばす予定らしい。


と、休暇とは言っても、宇宙関係のところばかり行っていたわけだ。(行く先々で「出張で来たんですか?」と聞かれた・・・休み取って自腹っす)

とは言え、富良野のラベンダーや旭川に行ったり、小樽の運河や札幌の旧道庁(赤レンガ)の水彩画を描いたり、ちゃんと観光らしい観光もしているので、ご安心を。

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May 12, 2005

特急 サンダーバード 3号

e011
昨年、一家で北陸旅行をした時の話である。
前日の夜に小松空港に着いた我が一家は、駅前のホテルで一泊し、明けた朝、小松駅のホームで金沢行きの電車を待って居た。

駅の構内アナウンスが響いた。
「間もなく下り ○○番ホームに特急 サンダーバード 3号が参ります。」

それまで、前日遅かったため、眠そうにホームで立って居た息子(当時 小3)は、突然、目を輝かせ、キョロキョロと辺りを見渡し始めた。

「なんだ、こいつ? 何興奮してんだ?」と、私は思ったのだが、すぐに気が付いた。

今、構内アナウンスは、間違いなく「サンダーバード 3号が来る」と言ったのだ。

もとより、息子が「特急 雷鳥」の事など知りはしないし、その「特急 雷鳥」のより速いバージョンが「特急 サンダーバード」であることなど、知る由も無い。

我が息子に取って、サンダーバード 3号とは、あの国際救助隊の真っ赤な宇宙ロケットである あのサンダーバード 3号以外にはあり得ないのである。

なるほど、息子は、国際救助隊のサンダーバード 3号が、まさに今、このホームにやって来ると勘違いして、興奮して居るのだ。
そりゃ、本当に、国際救助隊のサンダーバード 3号が、やって来たら、私だって嬉しいだろうな。
そう思って、思いっきり笑ってしまった。

もちろん、やって来たのは、ごく普通の特急列車(それでも特急列車の中では相当格好よい方なんだが)で、息子が、がっかりしたのは言うまでもない。

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