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April 30, 2012

ブレッドボードでヘッドフォンアンプを作ってみる

E2590写真のようにブレッドボードでヘッドフォンアンプを作ってみた。
なんで、ブレッドボードで作ったかと言うと、オペアンプとか抵抗・コンデンサーとかを交換して、良い組み合わせを見つけようと言うため。ユニバーサル基板にハンダ付けして作るとオペアンプはICソケットにしておけば交換できるけど、抵抗とかコンデンサーとかを交換して回路定数を変更するのは難しいからね。ブレッドボードだったら、幾らでも交換できると思ったわけ。
秋月で小型のブレッドボードが150円から売っている。今回、使ったのは250円のもの。その他、ブレッドボード用のステレオミニジャック等も購入。抵抗類だけは千石で買った。

作る前はブレッドボードでの電子工作なんてハンダ付けもできない初心者用のものだと思っていたが、そうでもないことが判った。
まず、ハンダ付けに関しては、ブレッドボード用のステレオミニジャックは秋月で買ったキットなのに使う前にハンダ付けが必要だった。これじゃ「ハンダ付けもできない初心者用」じゃないよね。他にボリュームなど、幾つかの部品はブレッドボード用にピンをハンダ付けが必要だった。
また、ブレッドボードでの回路製作は、ユニバーサル基板でハンダ付けするより簡単かと思ったが、そうでもない。先のハンダ付けを除いても、回路組立に1時間くらいかかったから、大して変わりない。その上、ハンダ付けしてないから幾らでも作り変えできるやと、気を抜いて作ったら、回路を間違ってしまった。オペアンプの入力の+と−を間違えたのだ。電源の+と−を間違えたのじゃなくて良かった。

E2591ともあれ、回路ができて、試聴。
回路は、左図のもので、ゲインは1.36。電源は、単四エネループを4本の4.8V。電圧を低くしたのは、ゆくゆくは携帯オーディオとして使いたいからだ。
秋月で適当に買ったオペアンプを交換して比較した。
比較結果は次の通り。音が出ないものやオーディオとして役に立たないレベルのものは書いていない。
ただし、評価は私の個人的主観・趣味が反映されているので、一般的ではないので、注意。また、秋月で売っている全てのオペアンプを買って調べたわけではない。

OPA2134PA 音はするけど、それほどでもない。
NJM4580DD なんとか鑑賞に耐えられる程度。
OPA2353UA 音楽にはなっているけど、パンチが足りない。
NJM4556AM 安いオペアンプの割りにはいい音がする。
MUSES8820E やっぱり、高いだけあって良い音がする。

と言うわけで、上の5つのオペアンプでは、下の方ほど良い評価だ。
意外なことに OPA2353UA が良くない。秋月のヘッドフォンアンプキットに使っているオペアンプなので期待したのだが。回路定数が悪いのかも知れない。もう少し調査を続行したい。
NJM4556AM は、上記のオペアンプの中で、唯一オーディオ用ではない汎用オペアンプ。ただし、低電圧対応のオペアンプなので試したら、意外と音が良くて驚いた。これで、10個で300円とは滅茶苦茶コストパフォーマンスが良い。
MUSES8820Eは、ほとんど冗談で試した。このオペアンプは、動作電圧が±3.5V~±16Vなので、テスト環境の4.8Vつまり±2.4Vは完全な定格外だ。にもかかわらず、他を圧倒する音の良さだった。さすが高級オーディオ用オペアンプ。

で、やはり気になるのは、MUSES8820Eを定格で動作させると、どうなるかだ。上記と同一の回路で、電源を9V電池つまり±4.5Vで試してみた。
今まで聴いたことが無いくらい良い音がした。この音聴くまで、4.8Vでも十分だと思ってたんだけどなあ。
やっぱり、定格電圧で動かしたい。

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Comments

njm4556は4558の改良型であり、4558は最初の設計では、低周波でオーディオ用を意識して開発されたんじゃなかったっけ?

間違ってたらすみません

Posted by: | May 07, 2012 12:49 PM

私も良く判ってはいないのですが、
・NJM4558が大元 ±4~±18V
 データシートを見ると汎用OPアンプとあります
 が、ネット上ではオーディオ用OPアンプと言う
 記述もあります。
・NJM4580は、4558のオーディオ用改良型
 ±2V〜±18V
・NJM4556も、4588の改良型
 ±2∼±18V
 データシートを見ると、高性能ヘッドフォンアン
 プ用とあります。
どうも、NJM4556もNJM4580もNJM4558の改良型であるようです。
ほとんど同じような4580と4556の2種類あるのは、4580の方がオーディオ用で音が良いと言う意味だと思います。
でも、私が聞き比べた限りでは、4556の方が音が良かったので、良く判りませんね。

Posted by: 野田篤司 | May 07, 2012 09:12 PM

5つのオペアンプのうち、正常に動作してるのは4580と4556の2つだけでしょうね(^_^;)
2353に関しては、唯一の単電源なので単純な差し替えだったとしたら比較になりません。
4556だけが唯一4.8V電源(+-2.4V)からヘッドホンのような高負荷(32Ωや64Ω)などをドライブさせるだけの電流を取り出せる設計なのです。
なので、4556がいい音がすると感じたのは、4556だけが動作条件にマッチしているからなんです。
4580と4556は共に4558の進化的なオペアンプですが、4580でヘッドホンのような高負荷を駆動させるには、取り出せる電流が弱い設計なのです。
4580は数百Ω~数キロΩの軽い負荷向けのプリアンプ用途に向いています。最低限ヘッドホンを駆動させる電流を取り出したいのならば006Pの9V電池(+-4.5V)は必要です。

2134とMUSEも電源電圧が全く足りていません。006Pの9V電池1つ(+-4.5V)は必要でしょう。
2134ならプリアンプ用途としてもヘッドホンアンプとしても006Pの9V電池1つ(+-4.5V)でいい感じでしょうけれども、MUSEや2604(今回は使用されていないようですが)に関して言えば006Pの9V電池2つ(+-9V)…もっと言えばもう少し余裕が欲しいところです。電源部にトランスと大容量のコンデンサなどで数千円突っ込んで初めて真価が発揮されるようなオペアンプです。

一ついえることは、MUSEから出力された音は、けっこう歪んでいると思いますよ。
どのようなソース(音源)を聴いているのかはわかりませんが、音楽に関しては多少歪んでいるほうが倍音が豊かになって(音楽的で)気持ちよく聴こえたりするものです。(ヘッドホンとの相性や聴いている音楽の好みなどの問題もあるとは思います)

Posted by: なかゃん | December 13, 2015 12:48 AM

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