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September 24, 2010

SmarQ5 漢字変換と電子書籍

E221SmarQ5 に新しい漢字変換と電子書籍リーダーを導入した。

Mozc
Mozcは、Google が作ったオープンソースの漢字変換プログラムだ。私は、既に普通の Ubuntu 用にビルトした経験があるのだが、ネイティブ開発環境でも時間がかかった。SmarQ5用にエミュレーション環境でビルトするのは大変と思っていたら、Ubuntu Magazine Vol.05 P73 に NetWalker 用にビルトしたパッケージがあることを紹介していた。NetWalker 用のパッケージなら SmarQ5 にも入るだろうと試したら、入った。
Anthy や SCIM と同居すると容量を喰うし、後から Anthy や SCIM をアンインストールすると、日本語入力自体ができなくなる。結局、私はファームウェアを再インストして、Anthy や SCIM の無い状態から Mozc をインストした。
まず、 母艦 PC で mozc.tar.bz2 をダウンロードしておいて、SD カードに解凍しておく。
$ cd /media/disk/mozc/
$ sudo apt-get install iso-codes
$ sudo apt-get install python-xdg
$ sudo apt-get install libcurl3 libprotobuf3
$ sudo apt-get install im-switch
$ sudo dpkg -i libibus1_*_armel.deb
$ sudo dpkg -i ibus-gtk_*_armel.deb
$ sudo dpkg -i python-ibus_*_all.deb
$ sudo dpkg -i ibus_*_armel.deb
$ sudo dpkg -i mozc-server*armel.deb
$ sudo dpkg -i mozc-utils-gui*armel.deb
$ sudo dpkg -i ibus-mozc_*_armel.deb
$ im-switch -s ibus
再起動
智器マーク「設定」「IBusの設定」 「Input Method」タブ 「インプットメソッドの選択」コンボボックス 「日本語」>「Mozc」を選択 Addボタンを押す。
これで、Mozcから日本語入力ができるようになる。
予測変換してくれるし、辞書が良くなっているので使いやすい。

電子書籍
実は電子書籍については、新たなソフトを導入したわけではない。上記のファームウェア再インストの時、元々あった標準の電子書籍リーダー FBReader を消さずに残しておいただけ。今まではフラッシュ容量がもったいないので消していたのだが、昨今の電子書籍ブームで試してみる気になった。
適当に ePub 形式の電子書籍をダウンロードして SDカードに入れておくと、ちゃんと読める。
ただ、多少文字化けがあるので、Takao フォント を入れてみた。Takao フォントをフルでインスとするとフラッシュを大量に消費するので、ゴシックだけ、インストする。
Takao Fonts in Launchpad から、takao-fonts-ttf-003.02.01.tar.gz か takao-fonts-ttf-003.02.01.zip をダウンロード。
解凍して得られたファイルのうち、 TakaoGothic.ttf を SartQ5 の /home/user/.fonts/ にコピーする。(/home/user/.fonts/ フォルダが無かったら、新規に作成)
FBReader を起動。歯車アイコンボタン(環境設定)で、右の方のタブのStyles で、フォントを「Takaoゴシック」、サイズを「22」を選び、「Bold」をチェック。
これで完全じゃないけど、文字化けは、ほとんど解消される。
FBReader の回転矢印アイコンで縦位置表示もできるし、SmartQ5 の上側面にあるムーブボタン(+ボタンと−ボタンの間にあるボタン)で全画面表示もできる。+ボタンと−ボタンや画面のタップでページの送りも戻しもできるので、それなりに快適に使うことができる。

おまけ
電子書籍が読めるようになったけど、肝心の電子書籍がない。フリーなのは星空文庫くらいか? 青空文庫も文字だけなら、Fbreader よりも以前紹介した Xjp2 の方がルビまで表示できて良い。せっかく、Fbreader があるなら、文字だけではなく絵もある電子書籍が読みたい。
無いのなら、作ってしまえと、Sigil で自分のブログのコンテンツを電子書籍にしたら、それなりにうまくいく。
しかし、自分のブログを読むのもなんなので、クリエイティブコモンズライセンスで公開している「ピーターラビット」を ePub にした。フォントもレイアウトも良くないが、それなりに表示できる。クリエイティブコモンズライセンスなら、私が ePub を公開しても良いだろう。
というわけで、peterrabbit01.epub を公開する。SmartQ5 だけじゃなくて、iPad などでも読めると思うので、できたら教えて欲しい。

今回のコンテンツは、絵も文も SmartQ5 で行った(ePub 化するための Sigil は、母艦PCで動かした)
SmartQ5 は入力がプアなので、普段より、倍くらい時間がかかった。でも、Mozc が無かったら、途中で諦めていただろう。

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September 14, 2010

小惑星同士って、どのくらい離れているの?

E220良く、「小惑星帯では、小惑星同士が密集していて、通り抜けるのも大変なんでしょう?」と聞かれる。
確かに宇宙戦艦ヤマトにしろ、その他のSF映画にしろ、小惑星がゴロゴロと密集している小惑星帯を、苦労して避けて通るシーンが出ていたりする。
「宇宙は広いから、そんなこと無いよ。小惑星同士って、何千キロとか何万キロとか離れているよ」と言いつつ、本当のところ、良く知らない。小惑星が少なくとも50万個位あるのは知っているし、大体火星と木星の間にあることも知っているけど、それぞれの小惑星が、どのくらいの距離にあるか、良く判らない。
一直線とか円周上に並んでいるなら計算は簡単だが、小惑星は、立体的に分布しているので、そう簡単ではない。立体でも、きちんと格子状に並んでいれば、それなりに計算できるけど、実際はてんでバラバラになっているはずだ。

わからないなら計算すれば良い。
例によって、JPL Solar System DynamicsEphemeridesにある情報で計算してみた。
JPL のAsteroidsSmall-Body Orbital Elements のページにある
ELEMENTS.NUMBR (圧縮版はELEMENTS.NUMBR.gz)と
ELEMENTS.UNNUM(圧縮版はELEMENTS.UNNUM.gz)が小惑星の軌道データだ。

小惑星の位置の計算プログラムは、asteroidInterval.rbasteroidInterval2.rbasteroidInterval.plt だ。

上記でゲットした ELEMENTS.NUMBR と ELEMENTS.UNNUM のあるディレクトリで以下のように、コマンドすると、冒頭のグラフが得られる。(下記は、LINUX式のコマンドだが、ruby と gnuplot がインストされて居れば、Windowsでも動くはずだ)
$ ./asteroidInterval.rb >data.dat
$ ./asteroidInterval2.rb data.dat >asteroidInterval.dat
$ gnuplot asteroidInterval.plt

最初、全て総当たりで、最短間隔を求めようと思ったが、それだと、1つの小惑星あたり2分程度、50万個以上の小惑星全てを求めると、2年くらいかかる計算になる。そこで、アルゴリズムを工夫し、X座標の順にソートして、X座標が、それまでに求めた最短距離を超えたら打ち切るようにした。それでも半日かかる。

ちなみに、グラフは、それぞれの小惑星について、それ以外の最も近い小惑星までの距離と個数の関係を描いている。例えば、グラフのピークは、最も近いそれ以外の小惑星までの距離が 241.0 万km から 242.0 万kmの小惑星は 1610個あるということだ。

計算では、ある時間(この場合、エポックタイムを使っている)での固定した状態だが、最短距離が3 万kmだった。これは、全ての小惑星が、少なくとも3万キロ以上、他の小惑星から離れている事を意味する。3 万kmは、地球2個より大きい。
つまり、「小惑星帯では、小惑星同士が密集していて、通り抜けるのも大変」なんて事はあるわけない。
そんなに小惑星はガラガラなんだ。

小惑星同士の最短距離の平均距離 483万km、最長距離 57億4478万kmだ。どうやら、データの中には小惑星帯どころか、冥王星軌道くらい遠い小惑星も含まれているようだね。
小惑星の99.9%は、最も近い小惑星までの距離は 23万kmから4億7038万kmだ。99%は、距離 51万kmから 3223万kmの間だ。
もちろん、時間が経つと小惑星同士の距離も変化する。長い年月の間には衝突する小惑星もあるかもしれない。
しかし、グラフは、ちょっと非対称に歪んだ正規分布を示しているので、統計的にはそんなに変わらないだろう。

また、実際に今回計算したのは、あくまでも地球から現在観測できるものに限られる。
もっとたくさん小惑星があれば、小惑星同士の距離も短くなるに違いない。
とは言え、現在見つかってる数の1000倍の小惑星があっても、小惑星同士の距離は、1/10 になるだけだろう。

つまり、小惑星の99.9%は、最も近い他の小惑星まで数万キロ以上離れているし、ほとんどは、数十万キロ以上離れていると考えて良い訳だ。

う~~ん、小惑星帯は、ガラガラだとは思っていたけど、思っていたより、ずっとガラガラだったんだねえ。

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