810は、外れだった?
Ubuntu 9.04 がリリースされて、一ヶ月。リリース直後からインストはしているのだが、お試し状態であり、メインは、やはり使い慣れた Ubuntu 8.04 LTS だった。
お試しで使っているうちに、どうも 9.04 は使えるようだと思い始めて、そろそろと 8.04 からの引越しを始めている。
9.04 への移行決心のきっかけは、やはり psb ドライバーのリリースなのだが、もう一つ大きな理由として、起動の速さがある。起動だけじゃなくて全般的にシャキシャキ動くような気がするのは気のせいだろうか?
週アスの Ubuntu 増刊号(略称「うぶんちゅ4」)が、また出たので買ったら、 psb ドライバーのインスト方法とかタッチペンの使い方とか載っていた。私の LOOX U/C30 を使いこなすには、この二つが必須なのでブログに書こうと思っていたのだが、うぶんちゅ4を見た方が早いので省略する。
LOOX U/C30だけじゃなく、デスクトップの Athlon64X2 + GeForce 8400GS にも、何の苦もなく入った。Athlon64X2 + GeForce 8400GS マシンでの Ubuntu 9.04 の起動は驚異的に速い。
「何の苦もなく入る」と言うのは、実は相当重要な事で、Ubuntu 8.10 は色々問題があって、一旦はメインにしたものの結局 8.04 LTS に戻した経験がある。
Ubuntu 8.10 は、GRUB の設定が異常になったり、(しばらくの間だけだが)GeForceが使えないかったり、プリンターの色が薄かったり、PDFの日本語部分が印刷されなかったり、IPAフォントが無かったりした(最後のIPAフォントはライセンスの問題であり、8.10のせいじゃないが)
これらの不具合は、8.04 LTS では、まったく問題が無い。
Ubuntu 9.04 とて、完全に使い切っているわけでは無いので、問題が無いとは言いきれないが、少なくとも 8.10 よりは良いようだ。
ただし、Ubuntu 9.04 にも、既知の問題もいくつかある。
(1) maxima の異常
これは、8.10 以降で起こる。新しいカーネルせいだと思うが、より新しいカーネルを使っている Fedora では異常が起きないから不思議。maxima を使う時だけは、8.04 LTS に戻ることにして、9.04 への移行を決意。
(2) Bluetooth マウス
8.04 LTS だと
/etc/bluetooth/hcid.conf
に Bluetooth マウスの ID を入れておくと再起動しても自動認識する。ところが、9.04 にはこれに当たるファイルが無い。起動の度に
$ sudo hidd -s
とやる必要があるので、とても面倒。
(3) サスペンドが効かない
同じチップセットを使っている VAIO TypePだと、psb ドライバを入れるとサスペンドが効くようだが、LOOX U/C30だとダメ。どうやら、復帰後にグラフィックの初期化に失敗しているようで、画面の一番上に一本だけラインがチラチラと表示されるだけで、それ以外の部分は真っ黒になったままだ。
上記の不具合について、直し方が分かる人がいらしたら、教えてください。
なお、表題の「810は、外れだった?」とイラストは、Ubuntu の事じゃなくて、ブルーバードと言う自動車の事。
ブルーバードは、型式番号が奇数番が名車と言われていた。
110と210は他の車(確か210はサニーだったはず)に使われていて、310からブルーバードが登場するのだが、510はサファリラリーで活躍するなど日本車躍進のきっかけになった名車。狼男の犬神明の車もこれ・・だと個人的には信じている。文庫版のイラストには610が使われていてガッカリすることもあるけど。
逆に、410や610、810は外れと言われていた(710 はバイオレットで欠番)。
ちなみに銭形刑事のパトカーが 410。
910 は FR時代 最後の名車と言われたブルーバード。日本で二番目のターボを搭載していた。
で、私も実は30年近く前、910 SSS ターボに乗っていたんだねえ、これが。
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Comments
すでにUbuntu9.04を使用したARMプラットホームの製品が出荷されてます。
それくらいにまでは安定しているようです。
Posted by: 大野典宏 | May 31, 2009 11:41 PM
大野さん、ご無沙汰してます。
大野さんの名前のリンク先へ行ったら、アイドル系とか制服系とかばっかりで吃驚してしまいました。
「Ubuntu9.04を使用したARMプラットホームの製品」は、組み込み場外乱闘
http://www.kumikomi.net/jogai/2009/05/ubuntuarm.html
の Smart Q5 と Smart Q7 の事ですね。
いや、Smart Q5 欲しいですね。
早く日本でも売らないでしょうか??
それと単三電池で動くパソコンも欲しいです。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0905/13/news007.html
Posted by: 野田篤司 | June 01, 2009 09:46 PM
あ、すいません。最近、どうもストレスで女の子の写真だけが癒しになっちゃって(^^;;
Smart Q5ですけど、日本からでも買えるみたいです。
http://taobaonavi.com/
ちなみに、見積もりを取ったのですが、Smart Q5で18,000円程度でした。
ポケットUbuntuマシンとしては安いとは思います。
ただ、Maxiamが不安定というのはマズイですね。すでにソルバーがないと生きて行けない軟弱者になったので(^^;;
Posted by: 大野典宏 | June 02, 2009 01:27 AM
Smart Q5、ARMですけど、日本語化して使えるんでしょうか?
X86系の Ubuntu なら、絶対できるのですが。
64ビットの Ubuntu だって日本語化できるんですから、大丈夫かも・・・??
Posted by: 野田篤司 | June 02, 2009 09:24 PM
うーん、そのへんまだ日本で買ったという人がいないので、よくわかりません。ディープなハッカーは買っていると思うんですが。。。
でも、中身はOEMで購入している普通のARMボードでしょうし、UbuntuはARMターゲットで再コンパイルして下の方を書き換えただけだと思うので、日本語化は不可能じゃないとは思います。
Posted by: 大野典宏 | June 03, 2009 01:05 AM
水城さんがビーグルボードを持っているので、
「日本語化できる?」と聞くと
「やってないけど、できる筈」とのことでした。
LINUXは柔軟性があるので、何とかなるのでしょう。
Posted by: 野田篤司 | June 03, 2009 09:11 PM
BeagleBoardに載っているOMAP用のLinuxなら日本語化はもうできていると思います。Ubuntuではないですけど。
Ubuntuは、ARM用のNetBook Remixが日本語化されているので、もう大丈夫だとは思うのですが。。。
Posted by: 大野典宏 | June 08, 2009 11:00 AM
今日、Ubuntu 9.04 で TeX を使って文書を作ろうとしたら、PDFを作る dvipdfmx がアボートしてしまいました。
ネットで検索したら、5月初めには判っていた既知の不具合だったんですね。ソースコードからビルドしなおせば良い様ですが、Ubuntu のサーバーに異常があるのか、アクセスできません。ミラーもです。
一ヶ月以上も前から不具合が報告されているのなら、早いとこパッケージを更新してもらいたいものです。
Posted by: 野田篤司 | June 09, 2009 09:45 PM
Ubuntuの親玉であるCanonicalは、最近、いろんなところに各デバイス向けに最適化したパッケージをOEM提供しているようなので、本家のパッケージメンテナンスにまで手が回らないんだと思います。
Posted by: 大野典宏 | June 14, 2009 12:07 PM