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December 21, 2008

「最長片道切符の旅」読了

E132「最長片道切符の旅」(宮脇俊三著)を読んだ。筆者自らの北海道から鹿児島に至る国鉄の旅を書いたものである。鉄道ファンならば、知らないものは居ない有名な書籍らしいのだが、私は知らずに図書館で見つけて借りて読んだ。
文字どおり国鉄を使った片道切符での最長片道の旅で、一筆書きで描ける最も距離の長いルートを旅する。具体的には、北海道の広尾から鹿児島の枕崎までルートだ。話自体は実話だが、約30年前の事なので、既に廃線になったり、第三セクターになった路線も多いので、現在では最長片道にはなら無いだろう。

この本を読んでいると、妻が「あなたって鉄道マニアなの?」と聞く。軽い鉄道好きであることは認めるが、この本の作者に比べると足元にも及ばない。片道切符での旅では、連日10時間を超る時間列車に乗っていたようだが、私なんて5時間を超た時点で飽きてくる。先日、小湊鉄道といすみ鉄道を乗り継いだ時も、そこに至る旅程も含めて、5〜6時間列車に乗ったら飽きてしまって疲れてしまった。

「最長片道切符の旅」の話に戻ると、読んでいると内容によって、感想が幾つかのパターンに別れることが判った。まず、私が行ったことも無く知らない場所。この場合、「ふ〜ん、そんな所もあるんだ」と思う程度だ。もちろん、行ってみたいと思うこともあるが、それほど強い感想ではない。
残りは、私自身が行ったことがあるか、近くまで行った場所だ。「日本全国を回る話なんだから、そうそう行った場所ばかりではないだろう」と言われそうだし、読み始める前までは私自身が同様に思っていた。
ところが、読んでいるうちに、大半は行っているか、近くまで行った場所だと気が付いた。

実は、私は20代までに日本全国47都道府県を旅した。多くは学生時代に車で旅した。日本の中で車を運転していない県は2つか3つしか無いと思う。
一方、鉄道で行った旅は免許を取るまでの時代と、長時間運転するのが辛くなった最近が多い。
そのため、「最長片道切符の旅」に出てくる場所の多くが、実際に、その路線に乗ったことがあるか、車などで近くを通ったかの場合いずれかである。もちろん、わざわざ、最長片道のためにグネグネと回り道をして乗った訳ではないが、直線的にかすめた場所は多い。

「実際に自分で行った場所なら、感想も強いだろう」と思われるかも知れない。ところが、全く同じ路線を乗ったはずなのに、何も思い出せない場合が多い。逆に、よく覚えている場所もある。よく覚えている場所は本を読みながら、当時の事を思いだし、感慨も深い。

なぜ、覚えている場所と覚えていない場所があるのだろう? 余りにも幼い時に乗ったとか、夜行で寝台車で寝ていた・・などはしかたが無い。が、最近乗ったはずなのに覚えていないのは何故だろう。

覚えていない理由は、インターネットとナビゲーションだ。

昔は、何処へ行くにも自分で調べて経路を決めなければならなかった。車なら道路地図、鉄道ならば時刻表を見ながら経路を決めた。こうやって苦労してルートを決めて行った場所は良く覚えている。

ところが、最近はコンピュータの進歩で自分で考える必要が無い。車ならカーナビまかせだし、鉄道ならば事前にインターネットの駅探などで調べた経路通りに乗るだけだ。

コンピュータまかせだから、印象に残らない。だから覚えていない。もちろん、旅先での記憶はある。だが、記憶は目的地の「点」の部分だけが突如として現れ、過程となる旅程の「線」の部分が欠けている。

もちろん、旅行は目的地が重要で、そこに至るプロセスなど、どうでも良いのかも知れない。
でも、途中の記憶の抜けているって旅行は、なんか価値が半減している気がするんだよねえ。

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Comments

>覚えている場所と覚えていない場所

 修学旅行が中学、高校共に奈良京都でした。中学の時は観光バスで観光地回り。何処に行ったのかなにがなんやらで、全く覚えがありません。

 高校は班別でほぼ全日程が自由行動でした。そうしたら、一発で京都奈良の地理を覚えましたね。数年前に当時のクラスメートで「修学旅行で泊まった旅館にもう一度行って宴会やろうぜ」という話が出たのですが、結構な人数が泊まった旅館の場所と名前を覚えていました。残念ながら廃業していましたが。

 自分の意志で、自分で調べて、「行こう」という意志を持って行った場所じゃないと記憶に残らないみたいです。
 私も、「頭の中に地図の残らない旅行はつまらないよなあ」と思っています。

Posted by: 松浦晋也 | January 04, 2009 at 12:35 AM

松浦さん、どうも。
やっぱり、そこに至る道筋まで覚えてこその旅行ですよね。
と言いつつ、人に連れて行ってもらうのも悪くないなあと思う最近です。年を取ったかなあ

Posted by: 野田篤司 | January 04, 2009 at 11:14 AM

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