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April 27, 2008

人類は宇宙へ飛び出そう まずは小惑星から 第1章『イントロ 〜言い訳〜』

第1章『イントロ 〜言い訳〜』
Asteroidb0101昨年の秋から、ブログの更新回数が減って居る。(ここ数日に関しては、Ubuntu 系のコンテンツをアップしているが)
実は、コンテンツの内容がマンネリ化しているので、まとまって大きなネタをかけようと思って昨年秋から準備して居たのが原因だ。

どうも、私の場合、大きなネタをかけようとすると、それ以外のネタでも、ブログの更新が止ってしまう傾向にあるようだ。その上、肝心のネタも懲り過ぎ、冬が来て春が来たと言うのに準備が終わらず、これでは、いつになったら公開できるか判らない状態になってきた。

いつまで経っても公開のめどがたたないくらいなら、粗削りの段階であっても早めに公開した方が良いように思えて来た。

そこで、今回は検討が不完全でも、暫定版として公開することにした。

結論から、先に言ってしまうと
「人類は宇宙へ広がるべき。
 その最初の段階は小惑星から始めるのが良い。
  それは不可能な夢ではなく、実現可能だ。」と言うことだ。
これを、6回か7回程度に渡って説明したいと思う。

このネタ、ずっと昔にやった『僕の宇宙船』シリーズの『惑星間宇宙船』の続きとも言える。『僕の宇宙船』シリーズが中途半端な状態で中断したのが2005年夏だから、昨年秋からどころか、3年近く前から考え続けて居たんだよねえ。そんなに長い間考えていても、まとまらなかった訳だ。

すでに『言い訳』したように、今回のシリーズは、いまだ検討が足りてないところも多い不完全なコンテンツだ。
例えば、論理的な完全性は無い。「人類は宇宙へ広がるべき」と言う文には、言外に「地球に、とどまっているだけでは、人類の将来が無い」の意味が含まれる。これを論理的に完全に説明するためには「将来的に地球だけで人類が生き残る事が不可能」であることを示す必要がある。しかし、これはやり始めると簡単には終わるようなものではない。
同じように「最初の段階は小惑星から始めるのが良い」と言う文には、「月や火星から始めるよりも効率が良い」と言う意味があり、これも真っ正面から検討すると多大なものになってしまう。
このように論理の一貫性を確保することは大変で不可能に近く、仮りにできたとしてもネガティブな説明になってしまう。それを延々と述べるのはブログのコンテンツとして似つかわしくない内容になる。

他に検討が足りて居ないところとして、解析とか設計などが深く行われていない部分もある。これは、私個人としては解析作業や設計は楽しくって仕方が無く、やり始めると、すぐに時間が過ぎてしまう。
小惑星を幾つも開拓するための最適経路を求めるコンピュータシミュレーションプログラムなど、考えて居るだけでも楽しいが、ちゃんと結果が出るまで少なくとも半年はかかりそうだ。
また、小惑星の開発のための宇宙船の設計も楽しく、これもやり始めるときりが無い。詳細に嵌まり込んだら、それこそ一年でも二年でもかかってしまうだろう。
ディテールに凝るのは楽しいのだが、それにはまり込んで時間を無為に使うよりは、粗削りの段階公表した方が良い。ある程度の方向性さえ示すことができれば、私より、ずっと上手くシミュレーション・プログラムを作ったり、宇宙船のデザインができる人が居るに違いない。そう言った人達が協力して、手分けして作業ができれば、より早く良いプランを作ることができる。

専門的な情報の収集も不足して居る。私は宇宙機の設計や軌道計算は専門だが、小惑星の分布や組成などの専門的な知識は無い。生態系を維持する生物学や生化学の知識も無い。こう言ったプランを練るには小惑星や生物学・生化学に限らず、多岐多様な知識・情報を必要とするのだが、個人の持つ知識・情報等たかが知れて居る。本当に役に立つプランを作るには各分野の専門家を集めるしか無いと思うが、無闇に専門家を集めれば良いと言う訳ではない。
何のために、どう言った知識・情報が必要かを判った上で専門家を集めないと無駄になる。だから、専門家を集める前に、とりあえずの知識で、暫定的なプランをつくって置くことは、決して無駄ではない。


繰り返しになるが、このシリーズは未完成で、粗削りのものだ。
論理の完全性は無く、私の直観的な「仮説」が前提になっていたり、詳細な解析や設計も終わって居ない。また、専門的な知識・情報も不足して居る。

このシリーズは、読んだ人からのコメントを反映したり、詳細な解析や設計を進めたり、専門的な知識・情報を手に入れることで、補強され変化して行くものとなるだろう。
それは、「間違って居たから修正する」と言うわけではなく、「成長して行く過程」だと思って欲しい。

今回のコンテンツは「プランの卵」だと思って、暖かい目で見守って欲しい。

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Comments

ご無沙汰しております。

私は、ちょっと古いですが、ローマクラブの「成長の限界」からの開放について、高校生時代色々思うところがあって、宇宙開発しかないと思い、宇宙物理学でも、政治学でもなく、航空宇宙工学を志しました。

その思いを、専攻は違うけど、大学入学直後唯一感銘を受けた教授が、一般教養の授業で持論を語っていて、これが私の言いたかったことを知識や経験を元にまとめたものだと思いました。

ご存知かもしれませんが、当時の超高層電波センター所長(宇治)の現京大副学長、松本紘先生のMyOpinionです。
http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/space/people/matsumot/opinion/opi_index.htm

先日の関西宇宙フォーラムでも同様の講演をされていました。
さらに詳しい資料等が必要でしたら、ご連絡ください。

私も一介の宇宙エンジニア下っ端ですが、常に宇宙開発の意義として、地球環境問題と宇宙開放系へということを意識しています。


このシリーズは、読んだ人からのコメントを反映したり、詳細な解析や設計を進めたり、専門的な知識・情報を手に入れることで、補強され変化して行くものとなるだろう。

とのことでしたので、ご参考になればと思い書き込みさせていただきました。

Posted by: 英雄Hiro。 | May 01, 2008 10:55 AM

情報有難うございます。
「宇宙開放系」の考え方は、基本的に私の考えと方向性は一致していますね。
私の場合、人類が外へ出ていく方を先にしている点が少しだけ異なるように思えます。
どちらにしても、将来、地球だけのエネルギー/資源で人類が我慢できるとは思えない事は同じですね。
また、よろしくお願いします。

Posted by: 野田篤司 | May 01, 2008 10:55 PM

 はじめまして、野田篤司さま
 岡田といいます

 自分も宇宙が好きです。

 SFも大好きです。

 お邪魔かもしれませんが、自分の思いついたガジェットを以下に書かせてください。

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 アーサー・C・クラーク氏が亡くなられたときに、自分の参加しているブログで全長10万kmの静止軌道エレベータの実際の計画についての話が紹介されていました。

 実際の静止軌道エレベータの計画を読んで、触発されて自分もひとつのガジェットを思いつきました。

●低軌道リング式エレベータ
 赤道上空100kmに地球を取り囲む全長4万kmの地上に対して静止したリングを作り、リングから地上までの間をエレベータでつなぐ方法です。

●構造
 リングは外周リングと内周リングの2重構造になっています。
 外周リングは地上に対して静止しています。
 高度100kmで地上に対して静止していると、外周リングには1Gの重力がかかります。
 外周リングが落ちないように内周リングが下から支えます。

 内周リングは第一宇宙速度以上の速さで回転しています。
 内周リングだけだと遠心力で外に飛び散りますが、外周リングが飛び散らないように外側から内周リングを抑えます。

 外周と内周の両リングが、互いの質量にかかる重力と遠心力で互いを支えあい、安定させます。

 これで高度100kmに地上に対して静止した外周リングを構成できます。
(高度を100kmとしたのは、100kmあたりが大気の影響を受けない宇宙の底だと判断したからです)
(外周リングは地上に対して静止しているので大気の影響はあまりないと思うが、内周リングは第一宇宙速度以上の高速で回転しているので、大気があるといろいろと問題があると考えました)
 外周リングから地上までの間をエレベーターでつなげば、高度100kmの宇宙の底まで推進剤を一切使わずに昇ることが出来ます。
 外周リング上にはリニアモーターの軌道を設置します。
 人工衛星や宇宙船を乗せたリニアモーターカーを走らせ、任意の速度まで加速してから衛星や宇宙船を切り離せば、推進剤を使わずに任意の軌道に軌道船を送り込めます。
 もっともリニアモーターから送り出せる軌道は、基本的にリングの高さを近地点とする楕円軌道(速度が第二宇宙速度以下の場合)なので、他の軌道に遷移するには軌道変更の為に噴射が必要になる。


●利点
 静止衛星軌道までのエレベーターだと、最低36000km(計画だと100000km)の長さが必要であり、この長さをケーブルで支える必要があります。
 でも、低軌道リング使えば、エレベータの高さは100kmであり、1/360(もしくは1/1000)の長さですみます。
 それでもエレベータのケーブルにはとんでもない強度が必要ですが、静止衛星軌道エレベータのケーブルに利用できると言われるカーボンナノチューブを使えば、100kmのエレベータのケーブルは可能だと思います。

 外周リングと内周リングは互いの質量で互いを支えるので、リング自体の強度はさほど必要ないと思います。

 両リングのサイズは地球を一周(40000km)するような巨大なものですが、静止衛星軌道エレベータ(36000km~100000km)と同レベルだと思います。

 静止軌道エレベータを増設する際には、再度36000km~100000kmの軌道エレベータを一から作る必要があります。
 これに対し、低軌道リング式エレベータの場合は、増設する場合でもリングの任意の位置から地上にまでの100kmのエレベータを作るだけで、何基でも増設できます。

 静止軌道エレベータの場合、エレベーターが時速200kmで動いたとしても、先端まで移動するには何日もかかります。
 これに対し、低軌道リング式エレベータの場合は、時速200kmで動けば、30分でリングに着きます。

 静止軌道エレベーターから衛星や軌道船を任意の軌道に送り出す場合には、エレベータが地球の自転と公転の関係で任意の位置に来た時しか送れなかった要に思います。
 このため、静止軌道エレベータから衛星や宇宙船が発信できるタイミングは1日のうちで限られていたと思います。
 これに対し、地球を一周するリングにリニアモーターカーを走らせて軌道に船や衛星を投入する場合、任意の位置で任意の速度で投入することが可能ですから、1日24時間の好きなタイミングで好きな軌道に投入することが可能です。

 また、高度100kmの低軌道エレベータはデブリに対しても強いと思います。
# 私の記憶では多くのデブリは楕円軌道を取っていたと思います。
# 低軌道エレベータを高度100kmの宇宙の底に作ったばあい、デブリの楕円軌道の近日点が100kmより低ければ、大気との摩擦の影響で、そのうちにデブリは地上に落下します。
# 低軌道エレベータにぶつかる可能性があるデブリは、楕円軌道の近日点がちょうど100kmの物だけとなります。


●問題点
 地上に対し静止した低軌道リングを作るに当たって、次の2つの大きな問題点がある。

○問題点1 外周リングと内周リングを支える構造
 外周リングは地上に対して静止していますが、内周リングは高速で回転しています。
 外周リングと内周リングの質量比が1:1の場合は、秒速11.2kmぐらいになります。
 両リングの質量比を変えれば、内周リングの速度をある程度下げることは可能ですが、最低でも秒速7.9kmは必要です。
 また、速度を落とすために質量比を変えれば、内周リングに必要な質量が跳ね上がります。

 エレベーターを支えるためには外周リングにはある程度の質量が必要です。

 静止している外周リングと回転している内周リングが互いを支えるための方法としては、機械式(レール+車輪、タイヤ等)、磁気浮上式、静電気浮上式、フレミング左手の法則による浮上、当の方法を考えたが、秒速数kmで動くかなりの重量がかかるリングを支える方法は思いつきませんでした。

 他人から、外周リングと内周リングの間に相対速度を下げるための複数のリングを挟むという手も教えてもらったが、それでも難しいと思う。

○問題点2 材料を軌道上に送る方法
 外周リングや内周リングを作るためには、材料としてかなりの質量が必要です。
 どのような方法ならば、必要な質量を100kmの軌道上に運ぶことが出来るかという問題がある。
 方法としては、地上からマスドライバーで打ち上げる、月からマスドラーバーで送る、小惑星を軌道上に引っ張ってきて材料にするという方法を考えてみましたが、どの方法も難しそうです。

○問題点2に対する案
 軌道上に材料を送ってリングを作るのが困難であれば、地上でリングを作って軌道上まで持ち上げると言う方法もあると思う。
 外周リングをチューブ状にして、チューブの内部を真空にし、チュ-ブ内部に内周リングを通します。
 チュ-ブ内部の内周リングリニアモーター等を使って加速して、内周リングが十分な速さ(外周リングと内周リングの質量比が1:1の場合は11.2km以上)を超えれば、遠心力が重力を超えてリングは持ち上がります。
 地上を100kmの高度まで持ち上げるには、リングの長さを全体で628kmほど伸ばす必要があります。
 内周リングも外周リングも各パーツが1.6%ほど伸ばせるような構造が必要となります。

 このやり方だと、リングを軌道まで持ち上げるのに必要なのはチューブ内の内周リングを加速する仕掛け(リニアモーター等)だけですみます。噴射剤等は不要です。

 また、この方法ならば100km以下の大気圏内にもリングを構築することが可能です(気象の影響を受けない場合)。


●オチ
 上記のようにアイデアを練っていたのですが、先日、静止衛星軌道エレベータの計画を調べようとググッていたら、ORGの説明を見つけました。

 ポール・バーチ?、1982年?、地球を一周するチューブ?、チューブ内に流体を入れる?、流体を高速で移動?、張力?・・・

 ・・・ひょっとして、低軌道リング式エレベータの案は、30年ほど遅かったのかな・・・

Posted by: 岡田 | June 24, 2009 03:12 AM

岡田さん、はじめまして。
このアイデアは、日本語に訳されて本としては、講談社ブルーバックス「SFはどこまで実現するか ブルーバックス 重力波通信からブラック・ホール工学まで」ロバート・L・フォワード著 久志本 克己訳 ISBN 4-06-132801-8 に詳しく書いてあります。

とは言え、自力でここまで思いつけば大したものですよ。少なくともアイデアの方向性は正しいのですから、メゲずに新しい事考えましょう。また、面白いアイデアがあったら教えてください。

なお、高度100km程度では、意外と大気が濃いので、高度250km以上をお勧めします。この高度なら、チューブ状にして、真空にする必要はありません。先の本の中の説明では、300km〜600kmって書いてあります。

Posted by: 野田篤司 | June 24, 2009 08:20 PM

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