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July 09, 2007

サイエンス、エンジニアリング、モノ作り

E097ここ何週か、M大学の経営学部の一年生を相手に講義をして居る。大学生に講義をすること自体は珍しくないのだが、普段は理工学部が多く、経営学部のように文系の学生に教えることは滅多にない。
文系の学生は、理工学部と違い、女性の比率が高く、また男女ともファッショナブルで華やかである。

こう言った外見上の差異よりも、ずっと大きな違いは内面的なものだ。理工学部の学生の場合、私が教える事、つまりサイエンスやエンジニアリング、モノ作りに対して、既に価値を見出して居る。

それに対し、文系の学生は、そう言った事に価値を認めて居ない訳で、そう言った学生相手に、話が通じるかが、最大の課題になる。少なくとも、最初の講義の前は、そう考えて居た。
だが、実際に講義を始めると、私の話に、それなりに付いてくる。ちゃんと、サイエンスやエンジニアリング、モノ作りの面白さを伝えようとするところに興味を持ってくれるのだ。

M大学・経営学部の講義は、今年が初めてではなく、数年続いて居る。
数年の間に、私の最初の考え方は、抜本的に間違って居るのでは無いか・・と疑問に思い始めた。その疑問は、今では確信に変わっている。

文系の学生の彼ら/彼女らは、サイエンスやエンジニアリング、モノ作りに対して、価値を認めないのではなく、そもそも、そう言ったものが面白く興味深いと言うことすら知らないのだ。
私の憶測なのかもしれないが、どうも、サイエンスやエンジニアリング、モノ作りとは、決まり切った法則とか真理とか方法論を覚え、実行するだけのつまらない事だと誤解しているようだ。
私が実例を含め、そう言った分野で、新たな理論や方法論を自分で考え、創り出す事が、いかに楽しく、興味深いことであるかを示すと、教室の全員ではなくても大半が興味を持ってくれる。

なぜ、そんな誤解が生まれるのか?
まあ、高校までの授業で、押し込め教育で、理科や数学が嫌いになった学生は、当然なのか!?
いわゆる、理科離れとか、モノ作りの崩壊と言う奴か?

もっと、早い時期に、サイエンスとかモノ作りの楽しさを伝えていないのが、いけないのか?

だが、理科教育に熱心な親御さんの中にも、本当の意味で、サイエンスを理解していない人が多いような気がしてならない。
理科に興味を持たせるために、面白そうな科学実験を見せる。だが、ショーと化したサイエンス実験は、本当のサイエンスじゃないんだ。いくら不思議に思えて楽しそうな実験でも、最初から結果が判っている実験は、本当の意味での実験じゃない。
実験は、それをする人の仮説が、正しいかどうかを検証するための方法で、実験するまで、誰も上手く行くかどうか判らない、それでこそ、科学的な実験なんだ。失敗を重ねて、初めて成功する喜び。そして、仮説が新しい理論へと生まれ変わる一瞬。
サイエンスだけでなく、エンジニアやモノ作りでも、自分で考え工夫した方法や仕組みが上手く動いた時の嬉しさ。
そこに面白さもあるし、創造性もある。

そして、サイエンスやエンジニアリング、モノ作りは、特別な教育や訓練を受けた一部の限られた人だけの特権ではなく、誰でも、やれることだ。

本当に、サイエンスやエンジニアリング、モノ作りって、創造的で、面白くって、興味深いことなんだよ。
もっと、声を大にしてアピールしなきゃ、いけないのだろうね。

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Comments

野田さんしばらく。

最近の入試状況や学生気質に疎い年になってしまいましたが、文系の学生が「サイエンスやエンジニアリング、モノ作り」に対して処女性を持っていることに対して、理系学部の偏差値の低下が、野田さんが提示された「高校以下の理科離れ」という原因を補完しているように思います。

理科離れによって、「サイエンスやエンジニアリング、モノ作り」指向の入試受験者が減った上、理系学部の偏差値が低ければ、その大部分が入学に成功するでしょう。その結果、やむなく文系に入る理系志望者の落ちこぼれは少なくなり、文系は「サイエンスやエンジニアリング、モノ作り」処女だけで構成されることになる・・・という仮説です。

私の年代(60年安保、高度成長の始まり)では、理工系の偏差値(当時はそういう言葉はありませんでしたが)が急上昇しましたので、文系の中に「理系落ちこぼれ」がかなり居ました。つまり「サイエンスやエンジニアリング、モノ作り」とその楽しさを理解している連中です。私もその口で、会社の事務職を卒業し60歳を過ぎて航空宇宙学会に入った、変な熟年が出来た次第です。

ものの見方の幅を広げる点で、「M大学・経営学部の講義」は大いに約立っていると思います。昔のように「理系落ちこぼれ」が混在する状態ならば、学生間の情報交換によって「サイエンスやエンジニアリング、モノ作り」センスの伝播が可能ですが、現状は処女ばかりのようですからなおさらです。

私自身、いまでも正則な航空力学を学びたいと思っています。多くのことをかじりましたが在野の雑論であり、それを整理する必要がありそうだからです。
しかるに、NHKの放送大学やカルチャースクールなどで、「サイエンスやエンジニアリング、モノ作り」関連の講座はほとんどありません。
最初から数式だらけのハードなものはともかく、概論・思想的なものからこの手の講座を織り込むべきではないかと感じています。学生の両親、更にはその上の世代(私の年代)が正しい「サイエンスやエンジニアリング、モノ作り」センスを身につけることが、野田さんの後段の問題提起に対する答えのひとつになりそうです。(趣味際人)

Posted by: 趣味際人 | July 11, 2007 at 11:10 AM

趣味際人さん、こちらこそ、ご無沙汰しております。

確かに、日本中が理工系に片寄っていた高度成長期と違い、今では文系の学部に理系人間が入っている割合が減ったのも原因の可能性があります。

ただ、原因はともかく、現象として、確かに文系の学生は、「サイエンスやエンジニアリング、モノ作りの面白さを知らない」事は実際にあります。私は、幼少期の教育が主たる原因と考えて居ましたが。

どちらにしても、趣味際人さんの言われるように、子どもに限らず、広い世代に対して、カルチャースクールのような「講座」があるべきでしょう。

ただ、趣味際人さんは自身の航空力学を「在野の雑論」と言われますが、立派に成し遂げられておられるでしょう。私自身も趣味際人さんの書かれた記事を中学生時代に読み、模型飛行機に夢膨らませました。現在では、職業柄、「正則な航空力学」を学んだ人達と接する機会が多いのですが、果たして彼らが趣味際人さんほどに航空機に対する情熱を持っているか、はなはだ怪しいものです。

「サイエンスやエンジニアリング、モノ作りの喜び」を伝えるべきは、文系の人達だけではなく、専門家にこそ必要なのかも知れません。

Posted by: 野田篤司 | July 15, 2007 at 04:06 PM

はじめまして。いきなりですが、ぼくは、今中2で、今年の夏休みの自由研究は、とても頑張って、県ぐらいまでいけるような作品を作ろうと思っています。
そこで、今年の自由研究に紙飛行機の研究をやろうとおもっているんですが、主翼の長さと尾翼の長さ、胴体の長さを変えて、1番よく飛ぶ飛行機の3つ(主翼、尾翼、胴体)の関係を調べようとおもっています。
飛行機は、わりばしの普通の紙飛行機で、滞空時間を測ろうと思っています。
始め、胴体の長さと尾翼の長さを変えないで、主翼の長さを6種類ぐらい変えて、1番飛ぶやつをつくり、次に、尾翼の長さを変えて、1番飛ぶやつをつくって、
最後に、主翼の1番と、尾翼の1番を胴体に取り付け、○:○:○で飛行機はよく飛ぶということをやりたいと思います。
しかし、はじめの主翼の1番いいやつを決める時に尾翼はどうすれば(何㎝にすれば)いいのか分かりません。どうか、教えてください。
お願いします。
他に、なにか問題点や、ここをこうした方がいいよ。などのアドバイスをもらえたいです。よろしくお願いします。(長々とすいません。反省・・・)

Posted by: ao | July 16, 2007 at 04:20 PM

aoくん、よろしく。
航空機の安定性ですね。

「最も良い主翼」を選ぶために、「最も良い尾翼」をどうやって選ぶか、ニワトリとタマゴですね?

実は、「1番良い主翼」とか「1番良い尾翼」とか「1番良い長さの胴体」と言ったモノは、無いのです。
あくまでも組合せとして、「Bの尾翼とCの長さの胴体」の組合せに対して、「Aの主翼」が最良だとしても、他の組み合わせでも「Aの主翼」が最良になるとは限らないのです。

一般的には「一番良い××」とかいう言い方がありますが、サイエンスやエンジニアリングの世界では、どんな場合にも「最良」のモノなんて無いのです。(一般世間にも本当は「最良」ってものなんて無いのですが)

ですから、「はじめの主翼の1番いいやつを決める時」と言うやり方では無く、「全ての組合せを片っ端から実験」するのが最良の方法と言えます(時間はかかりますが)

航空機の安定とはいえ、この大きさなら模型飛行機が参考になります。木村秀政博士の「模型飛行機」と言う本が良いです。でも古い本なので、図書館などで探すと良いでしょう。

ところで、「県ぐらいまでいけるような作品」と言うことですが、結構難しいですよ。「市」程度なら比較的簡単ですが。
航空機の安定性の理論は、一般的な形状に関しては、ほとんど完成しきってますので、独創性のある研究にするのは大変です。
余程、奇抜な「組み合わせ」が見付かると面白いのですが。
頑張ってください。

Posted by: 野田篤司 | July 16, 2007 at 08:54 PM

主翼と尾翼の関係にかこつけて割り込ませてください。

先日フェリーで敦賀から苫小牧まで旅行したとき、船首に近いデッキから海面を見ていたら、トビウオが船の接近に驚いて海面から飛び出す様子をたくさん見ることができました。50尾近い離水を観察して、とても興味深かったです。

トビウオは離水時には尾びれ(一番後ろのひれ:飛行中は垂直尾翼として機能)で海面をたたいて加速し、空中に出ます。

空中に出ると完全にグライダーです。羽ばたかず、滑空するだけ。胸びれ(えらぶたのすぐ後ろにある、トビウオで一番大きいひれ)が主翼、腹びれ(肛門のあたりにある、左右にあるひれ)が水平尾翼です。まさに、紙を切り抜きのりで貼って作る紙製のグライダーの競技機そっくりです。

主翼の配置は中翼(高翼でも低翼でもない)。上反角はゼロ。主翼前端は胴に対して直角なテーパ翼です。水平尾翼は比較的大きめ。

離水すると海面ぎりぎりをグラウンド・エフェクトを使いながら10秒以上滑空します。ときどき、海面にタッチし再び尾びれで海面をはげしくたたき、再離水することもあります。

予想よりはるかに長い飛行時間なのには驚きました。

今の疑問は、「何のために飛んでいるのか?」です。楽しいから、に見えましたが、まさか?

Posted by: はかせ | July 17, 2007 at 09:41 AM

トビウオって、意外と飛ぶので驚きますよね。

>「何のために飛んでいるのか?」
やはり、捕食者であるサメなどの大型の魚類もしくはイルカなどから逃げているのだと思います。
水の中しか知らない他の魚から見れば、空中を飛ぶのは、ワープして通常空間から抜け出たのと同じ効果があると思います。もちろん、サメやイルカも空中に飛び跳ねますが、放物線を描いて弾道するだけなので、滞空するのは違うのでしょう。
船の近くをトビウオが飛ぶのは、船の音をサメなどと勘違いしていると思うのですが、どうなんでしょう?

トビウオに限らず、鳥や昆虫、コウモリ等の生物は、安定性の無さそうな形状なのに、安定して飛びますね。トビウオは比較的航空機に似た形状ですが、生物は受動的安定性のない形状でも安定して飛びます。生物はアクティブな制御が素晴らしいのでしょう。

ところで、トビウオって、種子島では「トッピー」と言われて良く食べるのです。若い時に、2年程種子島に住んでいたのですが、定食屋でトビウオがかなり度々出てきました。アジに似ているのですが、ちょっと淡泊です。地元の人は美味しそうに食べるのですが、最初の内こそ珍しくて喜んで食べていましたが、すぐに飽きて、「羽の無い魚(アジのこと)を食いてい」って、叫んでいました(ハハハ・・・)

Posted by: 野田篤司 | July 17, 2007 at 09:49 PM

野田さん、返信ありがとうございます。
まあ、片っ端から地道にやるということですよね。
夏休み、頑張ろうと思います。
いろんな組み合わせをして、1機につき10回ぐらい飛ばし、平均を出して、いいのを見つけたいと思います。

Posted by: ao | July 18, 2007 at 04:23 PM

1、 soさん、はじめまして。

自由研究、がんばってださい。好きで調べたことは、教室で教わったことより3倍くらい身につく反面、手間も食います。参考資料をさがすのも手間のひとつで、どこにどんな本があるか当たりをつけるのも芸のうちです。
野田さんの推薦書<<木村秀政博士の「模型飛行機」と言う本が良いです。>>は、模型家たちの宝物にされていますが、初版は70年くらい前に発表されたものです。
もう少し新しいところを探した結果(それでも20年くらい前の本)

「紙ヒコーキで知る飛行の原理(身近に学ぶ航空力学)」小林昭夫著:講談社ブルーバックスB733:(株)講談社発行:ISBN4-06-132733X(0)(科)

が見つかりました。
図書館や古本屋で見つかる可能性はいくらか高いと思いますし、運がよければ版元(講談社)に在庫があるかもしれません。
内容も良いと思いますが、この本でとても役立つ点は、巻末に同時代のものを含む参考文献が10数冊挙げられていて、検索の範囲を芋づる式に広げられるところです。上記の木村先生の「模型飛行機」も含まれており、模型飛行機関連では野中繁吉(室内機)、二宮康明(紙飛行機)、吉田辰男(同左)各氏の著書も入っています。


2、 はかせさん、はじめまして(コメントは拝読しています)
野田さん、たびたびお邪魔します。

東昭先生(元・日本模型航空連盟会長、東大航空工学科教授)の
「生物の動きの事典」:1997:朝倉書店:ISBN4-254-10143-0 C3540

という本に、トビウオの平面図と空力的解説が載っていました。
平面図は寸法が入っていませんが、全長を100とすると前鰭のスパンは110くらい、最大コードは25くらい、後鰭はスパンが50くらい、最大コードは20弱のようです。
今度魚屋で確認してきますが、全長300mmくらいなのではないかと思います。
前鰭(主翼)後鰭(水平尾翼)ともに楕円に近い平面で、思ったより空力効率は高そうです。主翼の後縁と尾翼の前縁の間隔はほとんど無く、「空の虱」機のようなタンデム機の後翼を縮小したようなレイアウトです。解説にも、水平尾翼(後鰭)は揚力を発生していると書いてあります。
要するに、後鰭は実機のような安定を保つためだけの水平尾翼ではなく、フリーフライト模型飛行機のように「揚力尾翼」になっているわけです。重心位置も実機のように主翼コードの25%付近ではなく、もっと後退しているのでしょう。
飛行速度は15m/秒くらい、最大揚抗比は15くらいとあります。
全長300mmと仮定すると主翼平均コードは60mmくらいになり、レイノルズ数は
70×60(mm)×15(m/秒)=63000
となり、やや大型のフリーフライト模型機なみです。
数万というレイノルズ数は乱流翼の有効範囲で、鰭の骨?の凸凹はツルツルの膜よりは優れており、空力性能の向上に役立っているはずです。
面白いのは、尾びれが上下非対称で、下半分が大きく、本体が空中にあるときも水中で左右に動かして、推進力を発生できるようになっている点だそうです。つまり、本体を抵抗の少ない空中に置き、推進装置(尾びれの下半分)を力の受けやすい水中に残して、効率的に前進しているわけです。
1950年代の速度記録に挑戦するモーターボート(戦闘機用の2000馬力級のエンジンをつけていました)が同じような考えで、平べったい艇体の揚力で船の重量を支え、船であるシルシとして艇体の3~4点を水面につけて安定を保ち、スクリューの下半分だけ水に入れて推進するというウラワザを使っていました。常識的に考えると船よりもグラウンド・エフェクト・マシンです。
トビウオも原理的にはこれと同じで、水面すれすれに地面効果を使って効率よく滑空しているわけです。飛行距離は100mくらいといわれ、尾びれだけ水に入れて推進して再離水することも有るとのことです。


3、
最近、大学の航空工学科の先生たちにお会いできる機会が出来てきましたが、学生の多くは飛行機が好きなわけでもなく、飛行機の知識もないと嘆かれていました。
最近行われた大学の航空学科による飛行機版ロボコンでも、模型機作りの基礎的な点で苦労している参加者が多かったといいます。関係者の話によると「紙飛行機も作ったことが無い学生たちが・・・・」という次第です。
確かに、最近の日本では「尾頭付きの飛行機」を設計する機会はまずありえず(模型機を除けば)、航空工学科の卒業生が学んだことを飛行機に役立てることも難しいわけです。
「飛行機好き」が居て、元気があるという点では、工業高校や高専のほうが、大学の専門学科よりも上だとも言われます。

理系学部にしても、当該「サイエンスやエンジニアリング、モノ作り」の楽しさを知り、好きで入るわけではなく、偏差値と将来の就職条件を考えて選択しているのが現実なのかもしれません。
そうなると「サイエンスやエンジニアリング、モノ作り」の楽しさを知り、情熱的に実践しているのは、必ずしも正則の工学技術を学んでいない、模型飛行機、モータースポーツ、ヨットなどのマニア達のほうが多いということにもなるのでしょうか?
(趣味際人)

Posted by: 趣味際人 | July 18, 2007 at 07:18 PM

野田さん、趣味際人さん、ありがとうございました。

私もトビウオはあまりおいしいとは思いません。山陰地方で作られている「ノヤキ」という竹輪はトビウオのすり身で、これはおいしいと思いますが。

おっしゃるとおり、揚力発生型の大きな水平尾翼でしたよ。

今回、たまたま船旅で、トビウオが観察できたわけですが、紙製グライダー、ラジコン飛行機をたくさん作って飛ばした経験があってこそ、「次のトビウオで、主翼の取り付け角度をチェックしよう」「次は水平尾翼の大きさを」という感じで一点ずつ、チェックでき、トビウオの飛行を観察だけで解明できました。

こういうのって充分に自由研究だと思うのですが、たぶん、小中学校の先生には評価できません。なぜって先生の方に飛行に関する知識がないから、面白さがわからないのです。

私の本業は解剖学の研究、教育ですが、サイエンスは何でも、かなりの知識を積み重ねないと面白くなってこない。この知識の積み重ねというハードルをどうやって乗り越えるかが問題ですね。

Posted by: はかせ | July 19, 2007 at 05:09 PM

aoくん>片っ端から地道にやる
ええ〜と、恥ずかしながら昔話をします。

確か、中学3年か高校1年の夏の事です。
夏休みにaoくんと同じような自由研究をしました。(県レベル・・・とは考えませんでしたが)

違うところは、「航空機の安定性の理論は、一般的な形状に関しては、ほとんど完成している」と考えた私は、先尾翼機や無尾翼機と言った一般的では無い変わった形状を試したのです。

先尾翼機や無尾翼機および一般的な形状で、後退翼/前進翼/上反角/下反角や、色々な重心位置で、安定性を実験しました。それこそ、何十機と紙飛行機(正確には胴体は角材で作ったので紙飛行機ではないですが)を作って飛ばしました。

私の出した結論を言うと、「翼形状や重心位置を調整すると、先尾翼機や無尾翼機でも安定して飛行させることは可能だが、安定性の有効範囲や効率を考えると、一般的な形状に勝るものは無い」と言う、無難で当り前のものだったのです。

この自由研究と結論は、その後、「完全」な失敗経験として、私には忘れられない記憶になります。

私が「効率が悪く、実用的で無い」と結論した「先尾翼機」こそが、ルータンと言う天才により、ボイジャーと言う飛行機が無着陸世界一周飛行に成功した、その形式に他ならないのです。ボイジャーが、極めて例外的な事例なのかも知れませんが、先尾翼機はある限られた条件下では、「一般的な形状よりも効率的」であることを証明されてしまったのです。

この事実は、私の実験の決定的な失敗を意味しています。
私の実験のやり方は、「色々な組み合わせを、片っ端から実験して最良の組合せを選ぶ」と言う「地道」な方法を取っているように見えて、そうでは無かったのです。最初から「一般的な形状が最良である」と言う「先入観」を誘導的に「実証」しただけなのでした。

私の実験の組み合わせでも、正確に評価すれば、ルータンと同じ結論を導けたはずです。にも関わらず、それができなかったのは、実験の結果に対する正当で正直な評価が行われなかったからに違いないのです。

どうすれば、「今まで誰も発見できなかった事を発見できるか」・・・
それは、実験の結果を、先入観なしに正当に評価すること、また、それより先に先入観なしに多種多様な実験を行うように実験を計画することです。

そう言った実験は、「片っ端から地道にやる」にならざるを得ないかもしれません。

実験は、「自分の立てた仮説の確認」と言う側面と「自分の知らない事実の発見」と言う側面もあります。その両者も実験として重要なのでしょう。

こう言った実験に対する再認識を思い知らさせれたのが、私の自由研究の最大の成果だったのかも知れません。

もう一つ、「メーヴェのようなもの」の平面図を見た瞬間、ピッチ軸回りの安定性があることが判ったのも成果かもしれません。何十機も飛ばした紙飛行機の経験から、無尾翼機がどういった形状なら安定するか、良く知っていましたから。

Posted by: 野田篤司 | July 19, 2007 at 09:57 PM

趣味際人さん>
やっぱり、木村博士の「模型飛行機」は古過ぎですか。でも新しい本が無いのは残念です。

尾頭付の飛行機と言えば、「メーヴェのようなもの」を作った人も、本田ジェットを作った人も鳥人間コンテストの出身者と聞きます(本田ジェットの方の情報は裏取っていませんので、間違っていたらごめんなさい)。

「正則な航空力学」を学んだ人達は、「ボーイング787の部品の日本での生産率が35%に上がった」と喜んでいらっしゃるようで、情けないやら呆れるやらですが、本人達は、そう言った自覚は全く無いようで、吃驚します。

「在野」の方が、はるかに情熱とパワーを持っています、本当に。

はかせさん>
トビウオ一つ取っても、航空力学的にも解剖学的にも生態的にも興味が尽きないところがあります。

どうやって、その面白さを広く伝えていくかが、一番の問題ですね。

Posted by: 野田篤司 | July 19, 2007 at 10:33 PM

適当な日本語が無いので「競争的モノ作り」と呼んで置きますが
  鳥人間、ロボコン、マイレッジ・マラソン、ソーラーカー、
(競技としての)模型飛行機、模型自動車、模型ボート
  F1、アメリカズカップ(ヨット)・・・・
要するに、モノを作ってその性能(物理的な出力)を定量的に比較する競技をまとめた概念です。物騒な分野まで広げると、兵器も入るかもしれません。

常識的な枠組みはあると思いますが、このような「競争的モノ作り」の分野が「サイエンスやエンジニアリング、モノ作り」の娯楽化・アソビ化であって、やる人間が最も熱くなる分野になると思います。
そして、それが実用的に無価値ということではなく、野田さんが例示された鳥人間卒業生の成果などに結びついています。技術的に元気のよいメーカーは、この心理をうまく使って儲けていると思います。

ちなみに、アソビ論の古典文献を調べると、「ホビー」が次のように定義されています。

「遊びと人間」のホビー論の引用
(「遊びと人間」カイヨワ著、多田道太郎・塚崎幹夫 訳 講談社文庫)

<<産業文明はルドゥス(注)の特異な形態を生み出した。ホビー(英語hobby道楽、趣味)、すなわち、楽しみを目的として企てられ持続される、無償の二次的活動───コレクション、芸ごと、修理や発明工夫の楽しみがそうである。
要するに、機械的で細分化した流れ作業に引き回され片輪になった人格の代償作用という面を第一に持った、あらゆる(暇つぶしの)仕事がそうである。労働者は機械の製造にたずさわっているが、彼のしていることは同一動作の繰り返しにすぎない。その製造工程は技も知能も要求しない。
ホビーは、周知のように、もう一度職人にもどった労働者による機械模型の製作、縮小版だが完全な模型の製作という形をとってきた。これは、明らかに現実に対する復讐である。
それに、これは積極的で稔り豊かなものである。それは、遊びの本能の最も高度の機能の一つにこたえるものである。技術文明が、その粗野な様相をつぐなうものとして、この巻き返しの発展を助けてきたのは不思議ではない。ホビーは稀な資質に見合ったものであって、これがホビーの発展を可能にしたのだ。>>

注:Ludus(ルドゥス、 ラテン語の闘技、試合)
       遊びの要素の一つ。
努力、忍耐、技、器用さなどシステム的接近法。

上記は「手」の働きだけ(モノつくり)だけを対象にしていますが、その範囲を「頭(学術(サイエンスやエンジニアリング))」や、「カラダ(スポーツ、操作)」まで拡大し、置き換えてもよさそうです。つまり、上記の「ホビー」の拡大版が「競争的モノつくり」になるわけです。


木村先生の「模型飛行機」は、まさに正則的なモケイの指導書です。今でも必要で、貴重だと思って居ますが、現実問題として図書館や古本屋に残っている確率はどのくらいでしょうか?
私の中学は旧制中学時代の遺産として、図書室に程度の高い蔵書があり、糸川秀夫氏のほんものの航空力学の本(今ならば工高・高専あたりの教科書程度?)もありましたが、木村先生の「模型飛行機」はありませんでした。(趣味際人)

Posted by: 趣味際人 | July 20, 2007 at 09:07 AM

野田さんへ。
「なつのロケット」がきっかけで、そこからこちらに時々お伺いするようになりました。
私は大阪市住吉区にて、パソコン教室の講師をしておりますが、今回の記事を読んで、思うところがあり、コメントさせて頂きました。

モノ作りって楽しい!っていう事を知らない人が多すぎます。
実は、うちのパソコン教室に来ている生徒さん(大半は年配の方)も、ただ何もしないわけにはいかなくて、とりあえず・・・という感じで来られたようなのです。

でも、講師としては折角来てもらったのに、詰め込み型の面白くもない授業を受けて、知識を生かせないのでは・・・と考えました。

そこで、いくつかの工夫を講じました。
結果、今ではそのほとんどの方が、モノ作りとまではいかないかもしれませんが、wordやexcelでクリエイティブな作品を生み出すようになってくれました。
例えば、大阪市住吉区の自分が調べた歴史とか、自分が見た歴史の一コマとか・・・。

それで私は思いました。
モノ作りに必要なのは、従来型の与える”企業説明会的な”教育ではなく、個人の中から出てくるものを引っ張り出す心理的な手法も必要ではないかと・・・。
今でも、色々アプローチを変えて、試行錯誤しております。

野田さんのブログには、そのアプローチのプランの素になりそうな話が色々ありますので、読んでいても楽しく感じます。
何か、ここがきっかけで良い展開がありましたら、またコメントさせて頂きますね。
ありがとうございました。

Posted by: 深夜風ライダー | July 21, 2007 at 04:15 AM

あの~質問ですが、
飛行機の重心ってどうやって決めるのですか?
野田さんでも、他の方でもいいので、教えてください。
お願いします。

Posted by: ao | July 22, 2007 at 01:49 PM

あと、飛行機の主翼、尾翼、胴体の関係を、
主翼:尾翼:胴体とし、
1:1:1、1:2:1など、8種類やろうと思います。
それで、滞空時間が長いやつを見つけようと思います。

Posted by: ao | July 22, 2007 at 02:44 PM

連続の投稿すいません。
↑より、
①胴体の長さを20cmとする
②尾翼の横の長さは、主翼の横の長さの半分とする。
③主翼の横の長さは、4の倍数で、4,8,12,16,20,24, 28cmにします。
④飛ばしてみる。
という方法が良いのでは?と思いまして。どうでしょうか?

Posted by: ao | July 22, 2007 at 08:43 PM

数日間に渡り、ネットに接続できない場所に行ってました。その上、昨日はココログ! がメンテナンス中で、レスが遅れて申し訳ありません。

趣味際人さん>
実は、私は「競争的モノ作り」に参加しない人なのです。正確には、競技者として「競争的モノ作り」に参加しない人で、企画とかルール作りとかの方の立場なら「競争的モノ作り」に参加する人です。

極端な話、人が作ったルールで競技するのは「評価基準を人任せ」にしている事だとも取れます。逆に、どうやったら多くの人が楽しめて、なおかつ多くの「モノ」を作り出せるか・・と言うルール作りの方に興味が行ってしまいます。衛星設計コンテストや大学衛星などでも、そう言った意味で、積極的に「競争的モノ作り」に参加していました。

とは言え、「モノ作り」の楽しさも知らない人に、「競争的モノ作り」の企画やルール作りに入ってもらうのは無理があるので、競技者として参加するところから入るのが正しいと思います。

「ホビー」については、なるほどと思います。英国のホビー事情は、まさに、そうだと思います。その英国こそ「ホビー」と「学問」が融合している好例でしょう。

深夜風ライダーさん>
はじめまして、よろしくお願いします。
『従来型の与える”企業説明会的な”教育ではなく、個人の中から出てくるものを引っ張り出す心理的な手法』・・本当に、そうですよね。
どうやって、『個人の中から出てくるもの』を引っ張り出せるか、色々考えてます。
私のブログのコンテンツが、なにか「プランの素」になりましたら、是非教えてください。

ao くん>
(1) 重心位置は、主翼の前縁から主翼の幅の 1/3 程度のところに置くのが普通です。が、それよりも前や後ろに設定することもあります。同じ主翼尾翼の組み合わせでも重心位置を変える事で飛び方が変わってきますので、試してみてください。なお、重心位置を変えた時には、主翼や尾翼の迎え角を変えないと飛びませんので、注意してください。
(2) 主翼と尾翼の組合せですが、主翼面積と尾翼面積が一定だと余り変化が無いかも知れません。でも、胴体の長さが一定と言う事が、逆に面白い結果を生むかも知れません。
ao くんの組み合わせと合わせて、主翼と尾翼の面積を変化させたものを加えると面白いと思います。

実は、「私なら、これこれの組合せをする・・・」と言おうかと思いもしましたが、止めました。ある程度、結果を知っていて、それに合わせて、組合せを決めるのは、それこそ、結果を誘導する実験になってしまいます。
ao くんは、ao くんなりの組み合わせと結果を得た方が良いと思います。

Posted by: 野田篤司 | July 25, 2007 at 08:13 PM

野田さん、ご返事ありがとうございます。
とうとう、夏休みに入りました。
面積を変えるのもいいですね。
あと、水平尾翼容積で、重心が決まるとどこかのホームページに書いてありましたが、できれば具体的に教えてください。
さらに、新しい実験が決まったので、発表します。
ステップ1は、だいたいが尾翼を基準にしているので、
ステップ2として、尾翼をなくして、主翼だけで飛ばしてみようと思います。その時、重心がわからないんです・・・。明らかに、普通の飛行機とは違うから、重心の位置もけっこう変わってくると思うんですよ。
なので、具体的に教えてください。お願いします。
>>実は、「私なら、これこれの組合せをする・・・」と言おうかと思いもしましたが
 正直、教えてほしいですけど、やっぱり、きついですかね・・・。
 もし、よかったんならこれも教えてください。
なんか、”教えてください”ばっかりになってしまって、本当にすみません。今年の夏にかけるので・・・。お願いします。

Posted by: ao | July 26, 2007 at 02:45 AM

「競争的モノ作り」の歴史的な変化

私は模型航空という「競争的モノ作り」分野では、枠組みを作る人、運営する人、その枠組みの下で作って飛ばす人の、それぞれの立場を経験しました。後述するように、それぞれの立場の間のせめぎあいが存在し、それもゲームの内のようです。

「競争的モノ作り」については、私のブログ「趣味際的模型航空」で2006年12月23日~2007年1月1日にかけて詳述しています。そこでは、「競争的モノ作り」を次のように定義しました。
『「競争的モノ作り」とは、
 公示された仕様や制限に基づき、公示された機能・出力などを発揮する「有形物」を、競技者が自身で製作し、競技者自身が操作して、当該機能などを発揮させ、機能の大きさなどを測定して順位を決める、競技活動を言う。』

ほとんどの「競争的モノ作り」活動は、近年に、仕掛け人によって人為的に作られたものです。従って、作られる「モノ」は、非常に特殊化された、前例の無いものと言ってよく、それを作るに当たっては既存の資料やデータは無く、取り組む者はゼロからはじめなければなりません。
しかしながら、多くの人に受け入れられた場合は、当該活動は長期間継続するでしょう。
模型航空は長期化した例と言え、鳥人間。ロボコンなどはそうなりつつあるようです。もっと長い歴史を持つのが外洋ヨットレース(厳密には自作ではありませんが、オーナーが施主として造艇に参画するならば、上記の定義に準じると思います)があり、後述するように「競争的モノ作り」のひとつの極端な形となっています。

模型航空の中で「ゴム動力滞空競技機」を例にとります。
はじめは、「何でもあり」の無制限でした。伝統を重んじるイギリスでは、近年まで「オープン・ラバー級」として、「何でもあり」のゴム動力滞空競技種目がありました。
この時点では、上記の仕掛け人による「競争的モノ作り」の条件と同じです。
動力ゴムを巻き込むのに体力的な限界がありますから(普通の成人男子では100gのゴムは巻けません)、文字通りの無制限にはなりませんが、それでも現在の技術だと滞空時間は10分を軽く超え、飛ばせる場所はありません。
そこで、動力ゴムを制限したり(現在の国際級のゴムは30g以下で、更に切り下げることが検討されています)、機体重量を重く制限したり(技術的には規定重量の半分くらいで作れます)、翼面積を制限したり、様々な縛りで滞空時間を減少させて競技を成立させています。あちこちを縛ったため、形は画一化して、競争的「モノ作り」の性格は薄れ、機体はゴルフのクラブのような既製の「道具」に近づいています。
これは、「競争的モノ作り」の老衰現象だと思います。

もうひとつのパターンが前述の外洋ヨットレースです。これは、模型航空競技の歴史(100年くらい)よりもさらに100年以上古いわけです。
ここでは、既に存在する様々な仕様の艇に、多くの仕様計測項目から「ハンディキャップ係数」を算出し、実航走時間に乗じて成績を出すシステムです。
計算はきわめて複雑で、計算などに使われる「シンボル」は300個に達し、規則書の2段組2ページにわたって列挙されています。300種のシンボルのかなりの部分は、船体や帆を実測した仕様です。そして、それを組み合わせて何段階かの中間指標を算出して、最後にハンディキャップ係数(「レーティング」と呼びます)にたどり着く仕組みです。
この複雑な仕組みはパソコン以前から行われていて、80ページくらいのA4版規則書になっているのです
歴史的には模型機と同様に「何でもあり」から出発したのでしょうが、多分負けたほうから仕様の不公平さに文句がつき、それが200年くらい累積して上記の複雑システムに成長したのでしょう。歴史を追うと、時代により船体の形が異常に細長くなったり平べったくなったり、そのときの船体規定の制限の無い部分に発達しているようです。
もっとも、人が乗って大洋の真ん中に行くので、偏った危険な設計は排除する必要があります。そのために保安基準を織り込んで「ハンディキャップ係数」を算出するようなシステムになっており、模型にない複雑さを加えてはいます。
多くの手間と費用をかけられる世界ですから、これでも運営できるのでしょうが、一般的にはこれも「競争的モノ作り」の老衰現象だと思います。


参加者・選手の立場としては、仕様や運用の制限規定の条文を熟読して、抜け穴を探すのは当然の行動です。そして、私の経験からも、未熟な規定には必ず抜け穴があります。
日本の模型航空競技の歴史の中で、運営側(競技委員会)と選手の規定条文解釈に相違が出て、日本選手権大会が流会・中止になったことも有るのです。これは一見不祥事にも見えますが、関係者それぞれが真剣に規定を読み、解釈したからこの様になったわけで、荒療治ではあっても草創期には必要・有意義な過程だったと思っています。
これは直接的な「モノ作り」ではない、紙・情報レベルの問題であり、むしろ法律などの文系の舞台なのでしょうが、これもゲームの内のようです。

その反面、模型航空競技の条文をよく読むと、出来るだけ「モノ作り」の自由度を奪わないような配慮も見えます。
少なくともフリーフライト種目では、いわゆる「模型飛行機」の競技を裁いている規定の文章に「模型飛行機」という単語は使われていないのです。昔は「模型飛行機」という言葉が使われていたようですが、今は当該機体を指すのに単に「MODEL」を使います。
模型「飛行機」と呼んだ場合、それは「飛行機」の定義(動力で推進し、固定翼面に揚力を発生させて飛行する)に合わなければならないのですが、最近の高性能競技機は必ずしもそのような飛び方をしていないからです。
いちばんはっきりわかるのが、エンジン付き滞空機で、上昇時には主翼をたたんでプロペラの推進力で真上に上昇し、エンジン停止後はグライダーになるわけですから、どこにも「飛行機」としての飛行状態はありません。「模型飛行機」と書いてあれば、条文どおりに解釈すると失格になります。
「競争的モノ作り」の製作目的である「モノ」は、既存の名前や形は示されず、その機能が指定されるのが通例になると思います。つまり、ある形が普通であり、一定の原理に基づいて飛行する「飛行機」と言う名前は示されず、「####の制限のもとに、&&&&の飛び方をする『モノ』」と言うように指定されるわけです。
その指定に向かって競技者が作る「モノ」は、既存の同類(例えば「飛行機」)に似ている必要は無く、「鵺(ぬえ)」や「なんじゃもんじゃ」みたいに、わけのわからない物体になる可能性も少なからずあるでしょう。そして、それこそ新発想であり、モノ作り競技の成果と思います。


Posted by: 趣味際人 | July 26, 2007 at 11:29 AM

ao くん>
水平尾翼容積、垂直尾翼容積ですが、
この図: http://homepage3.nifty.com/anoda/weblog/biyoku.png で、
水平尾翼容積 Vh= (Sh / S)×(lh / t)
垂直尾翼容積 Vv= (Sv / S)×(lv / w)
と計算します。水平尾翼容積 Vh は、1.0 - 1.6 が、垂直尾翼 Vv は、0.045 - 0.065 が良いらしいです。

無尾翼機の場合は、主翼の後縁を持ち上げると安定が取れます。とは言え、安定を取るのは大変だと思いますが。

組み合わせについては、やはり自分で考えた方が良いでしょう。厳しいとは思いますが、その方が、きっと面白い事になると思います。

趣味際人さん>
やはり、模型飛行機も衛星も、競技のルールを作るのは、同じような苦労と楽しさがあるようですね。
「学生の人工衛星」と「2005年のロケットボーイズ」 http://anoda.cocolog-nifty.com/mad/2005/11/2005_603a.html にも書きましたが、模型飛行機と違い、衛星設計コンテストでは、実際に衛星を作り、機能/性能で勝負するのでは無く、アイデアや設計を審査員が審査するところにジレンマがあります。
どんなに奇抜なアイデアでも、審査員に対して心象が悪いと不利になります。
実際に飛ばす模型飛行機が、競技としては何倍も面白いと思います。

実際に学生が作った衛星を飛ばして、競技したいですねえ。

Posted by: 野田篤司 | July 26, 2007 at 09:02 PM

野田さんありがとうございます。垂直尾翼容積は初めて聞きました。
垂直尾翼容積ってなんですか?
あと、質問なんですが、
水平尾翼って縦方向の安定性を司る翼ということなんですが、
縦方向ってどこですか?
3次元の空間の図で書いてほしいのですが、よろしくお願いします。
ついでに、横方向なども書いてもらえたらありがたいです。
どうか、よろしくお願いします。

Posted by: ao | July 28, 2007 at 11:43 AM

ao くん>
だんだん、「教えて君」になり始めていますね。

まず、自分で調べてください。
ネット上でも、書籍でも、今なら調べる方法は数々あるはずです。
試しに今、Googleで「縦方向の安定性」で検索したら、4つ目にズバリ答えの書いてあるPDFが出てきました。こう言ったものを自分で探して見てください。

次に、自分で考えてください。
自分の頭で理解したり、他の要因と結び付けたりしてください。

それでも判らないことは残るでしょう。例えば「Aと言う本と、Bと言う本で、逆のことが書いてあるが、どっちが本当か判らない」とか。

そこまで、追求して、判らないことがあったら、質問してください。
それなら、喜んで答えますから。

Posted by: 野田篤司 | July 29, 2007 at 09:42 AM

ありがとうございます。縦方向の安定性ででました。
http://www.me.saga-u.ac.jp/~mitutake/fresh/h16_paperplane.pdf
ですね。
今まで、いろいろ自分でも調べましたよ。
http://www.ed.shizuoka.ac.jp/teachered/curriculum/technology/hata/hikouki/sikumi.htm
なども、使おうと思いました。
http://homepage3.nifty.com/hhirarin/kotoba.htm
もすごいですね。
ついつい頼りすぎていましたね。すいません。

Posted by: ao | July 30, 2007 at 01:53 PM

↑ちゃんと貼れてなくて、すいません。

Posted by: ao | July 30, 2007 at 01:54 PM

aoくん、
良いページを見つけましたね。
こうったページを見つけて、なおかつ理解できないところがありましたら、質問してください。それからなら、喜んでお答えします。
なお、リンクに付いては、私の方で直しておきました。

Posted by: 野田篤司 | July 30, 2007 at 07:58 PM

http://homepage2.nifty.com/musashinoPPC/dtkanri/datakanri.htm

3、 スライスした各翼弦(C n が C1 から C21)の長さを測定します。
  これらの長さの平均を C n ave とします。
C n ave = (C1 から C n の合計)/ n  で求められます。
と、
5、 翼の前端から各翼弦の25%位置までの長さ(Bnが B1からB21)を測定します。
  これらの長さの平均を Bn ave とします。
Bn ave = (B1 から Bn の合計)/ n  で求められます。
の意味がどうしても分からないんです。C1 から C n の合計ってなに?って感じで。もし、C21だったらC21÷nをするのですか?
また、nってなんですか。これが分からないとなかなか前に進まないんです。お願いします。教えてください。
あと、このページの方法と、
http://www.ed.shizuoka.ac.jp/teachered/curriculum/technology/hata/hikouki/sikumi2.htm
のグラフは、同じように対応しているのでしょうか?
とても困っているのです。
どうか教えてください。お願いします。

Posted by: ao | August 02, 2007 at 12:22 PM

主翼や尾翼が長方形や台形(それぞれ矩形翼、テーパー翼と呼びます)では無い場合の計算方法ですね。

例えば、リンク先のような楕円形翼で、全幅が21センチの場合、片方だけだと10.5センチですよね。
これを5ミリずつにスライスすると21つになります。

この21個に切った主翼の前後方向の長さが、内側から、C1、C2
・・・C21になります。

C nの平均 = (C1+C2+・・ +C 21)÷ 21
となるわけですね。

ちなみに、aveは、平均(アベレージ)の事ですから、「C nの平均」と「C n ave」は同じことです。また、上の場合なら、n=21ですね。全幅が変わるとスライスする個数が変わるので、nも変わってきます。

Bn aveの求めかたも同様です。

また、グラフの方も対応しています。
グラフの中の斜めの色の濃い部分が安定する目安です。
このグラフから、「重心位置が前の方だと、水平尾翼容積が小さくても安定する」ことや、「重心位置が後ろの方だと、水平尾翼容積が大きくないと安定しない」事が判ります。

グラフだけ見ると「重心位置が前の方が安定しやすい」と思い、単純に重心位置を前にすれば良いと思いがちです。
でも、重心位置を変えると、飛行機の飛ぶ速度が違ってきます。重心位置を変えた時に、前の方にした時と、後ろの方にした時と、どっちが速いか比べてみると面白いでしょう。

Posted by: 野田篤司 | August 02, 2007 at 09:08 PM

野田さん、詳しい解説どうもありがとうございます。
aveって平均のことだったのですね。全部、日本語の方がいいなぁ。
申しわけないのですが、
http://www.ed.shizuoka.ac.jp/teachered/curriculum/technology/hata/hikouki/sikumi.htm
⑦今度は主翼を一番後ろにして同じ要領で lH を求めます。
というところが分からなくて・・・。主翼と尾翼を交換して同じ要領でやるということですか?もしかして、各飛行機に2つモーメントアームがあるってことですか?
あと、③G=X/C×100 の式で、重心位置(%)を求めます。
とあるのですが、X÷C×100ということですよね。

Posted by: ao | August 04, 2007 at 09:14 AM

>⑦今度は主翼を一番後ろにして同じ要領で lH を求めます。
これ、確かに良く判りませんね。
たぶん、主翼を前後に動かせる形式なのでしょう。
普通の飛行機は、主翼が動かせる訳では無いので、⑦の文は無視した方がよさそうです。

>③G=X/C×100 の式
は、ao くんの理解の通りです。

Posted by: 野田篤司 | August 04, 2007 at 09:47 AM

実験しました。
最高が翼幅12cmで、翼弦4cmのもの。⇒6秒97
でした。垂直にとばし、18号のゴム(2本)の伸びが25cm
でやりました。
なかなか、難しいですね。

Posted by: ao | August 07, 2007 at 02:25 PM

aoくん、いよいよ飛び始めましたね。
飛行機は、調整しだいで驚く程飛ぶようになります。
しばらく頑張ってみてください。

Posted by: 野田篤司 | August 07, 2007 at 08:26 PM

主翼の翼幅28cmのやつが、グライダーみたいにとんで、5秒台や6秒台をだしているのですが、24cmや他のものは、そのように飛ばないです。28cmがすごいだけなのでしょうか?

Posted by: ao | August 08, 2007 at 01:50 PM

aoくん、
諸元が判らないので何とも言えませんね。
尾翼容量とか、どうなっていますか?

Posted by: 野田篤司 | August 09, 2007 at 09:40 PM

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