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December 23, 2006

水彩画

E078半年ほど前から、時々水彩画を描いて居る。
このブログを見た人から、「なかなか味がある絵だ」と、おほめの言葉をいただいたのが、水彩画を始めたきっかけだ。

「水彩画なんて、小学生のころからやっている」となめてかかったのがいけない。
意外や意外、大苦戦を強いられて居る。
家族からは、「建物は良いが、樹木はプラレールの玩具の木なみ」と酷評されている。

当然の事だが、透明水彩絵具は下の色が透けて見える。そのため、重ね塗りをしても色は濃く暗くなることはあっても、薄く明るくなることは無い。
だから、明るい部分や光を反射して輝いている箇所は最初から明るい色にするか、白く残しておかなければならない。これが上手く行かない。

普段、ブログの絵を描いている Zaurus では、何度でも描いたり消したりできる。「ヘタウマな絵の描き方」で紹介したように、まず陰影の無い「塗り絵」的な色の塗り方をする。このままでは平面的なので、明るい部分や陰になる部分を作って立体的にしている。

ところが、水彩画では、こうならない。少なくとも白や明るい部分は一発勝負である。

水彩画の場合、色を塗る前に、どの部分が明るいか輝いているか、どの部分は暗く影にするかを決めていなければならない。つまり、頭の中で、絵が既に立体的にできあがっていなければ、色を塗り始められない。

その上、塗った場所は、すぐに乾く訳ではないので、同じ箇所を続けて重ねたり、隣接する場所を塗ったりできない。時間を節約するためには、塗る場所をあっちいったり、こっちいったりする。

つまり、水彩画は、頭の中で「まず絵の全体像を作り、その上で乾く時間を考えて塗る順番を最適化する」を行う物凄い頭脳プレーが必要なのだ。

また、一口に水彩画と言っても色々とスタイルと言うか流儀があるらしい。
例えば、下書きや輪郭線ひとつでも、耐水ペンで強く描くやり方から、鉛筆で可能な限り薄くして物の形状は陰影で表現するやり方まである。色の塗り方も、少ない色数の絵具を交ぜるやり方、パレットで交ぜずに紙の上で重ねるなど、色々である。

書店や図書館に多数出ている水彩画の本を見て、色々と試しているが、未だに自分にあったスタイルを見つけるに至っていない。

そもそも、水彩画を描く機会が少ないので、なかなか上達しない。
水彩画を描く頻度が低いのは、携帯性と場所と時間だろう。

今使っている水彩画の用具は、固形型の透明水彩絵具と水筆、小型のスケッチブックで、携帯性を考えて購入した物だ。水彩画の用具としては携帯性が良いとは言っても、Zaurus ほどコンパクトでも無い。

その上、水を使う事から、どうしても絵を描く場所や機会が少なくなってしまう。Zaurus の場合、水を使う必要が無いので、通勤の電車の中でも描ける。慣れてくると、立って吊り革に掴まったままでも絵が描ける。

水彩画は水を使うし、万一絵具を散らしたりしたら迷惑なので電車の中で描く訳に行かない。スケッチする時は、どうしても一箇所に座り込んで描くことになる。

また、絵具が乾くのに時間がかかるので、一枚描くのに数時間かかってしまう。(これは私が水彩画に慣れていないせいもある)

そんな訳で、どうしても描く回数が少なく、一向に上達しない。Zaurus で描く絵はブログで公開して居るだけでも月に数枚、公開して無い分も入れると、その倍は描いて居る。
それに比べ、水彩画は数カ月に一回くらいしか描かないので、上達が遅れて当たり前だ。

上手く描けたら、スキャナで読み込んでブログにアップしたいと思うのだが、いつになるか判らない。

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Comments

こんなの見つけました。ベルビア好きののださんへ。

http://ammo.jp/monthly/0510/06.html

「当社のリバーサルフィルムに『ベルビア』(ISO感度50の初代ベルビア、1990年発売)という製品があります。当時としては画期的な彩度を持ったフィルムで、この画質を導く概念として“イメージカラー”という言葉を使いました。“リアルカラー”ではないのです。人間の記憶のなかの色合いに近く、もっとインパクトのある色再現性を持つという意味です」

90年って言うと私が殆どカメラを辞めたころです。数回使ってコダック並になっていたので驚いたというところですねえ。

Posted by: Kagawa | December 24, 2006 at 08:51 PM

 透明水彩はすべて引き算で描いていくところが難しくも面白いところですよね。「計算量」を減らすコツは「明るいところから塗っていく」だと、昔アニメーターの人に教わりました。
 たとえば空の青は紙の白からごく小さい光量しか引かないので、手前に木や建物があっても(それが白くない限り)無視して太い筆で一気に塗ってしまいます。
 乾燥に時間をとられるとのことですが、トータル数時間もかかるのはちょっと奇妙な気がします。上の例だと、空を塗ってからその上に木や建物を描き始めるのに数分もかかりません。絵の具をすごく濃く溶いているか、あるいは紙が薄いのでしょうか。

 あと難しいのは色彩の認識ですね。視覚処理の高級な機能をオフしないと、本当の色がわかりません。緑色の鉄橋に夕陽が当たって実際は茶色になっているのに、どうしても「緑」にしか見えなかったり。

Posted by: 野尻抱介 | December 24, 2006 at 10:45 PM

Kagawaさん、
いや、ここ(水彩画)のところにカメラの事を書かれても・・・
とは言え、アートつながりでレスをしますと・・
ベルビアが出たのが1990年。私はニコンF3にコダクロームを入れて奮闘していた頃です。コダクロームは露出にシビアで、なかなか良い色を出せませんでした。そんな時、出たベルビアは発色も良く衝撃を受けました。ベルビアは感度が悪かったのですが、それを補って余りある色の良さを喜び、好んで使っていました。
当時から、ベルビアの発色は派手過ぎると賛否両論でしたが、私は好きでしたね。特に風景や空の色は、派手な方が記憶に残っている色と合います。
写真も所詮全てを映す事など不可能で、構図や色などある程度意図的なものが入ってこそのアートだと割り切っています。ベルビアにPLやUVフィルターを使って、空の青を強調するなど、試していたものです。

Kagawaさんが示してくれたリンクにも書いてありますが、フジはスライド用のポジフィルムだけでも発色の派手さ(彩度)や階調の違いで、ベルビア、プロビア、アスティア、トレビ、センシアと好みに合わせて選べるようになっています。

フィルム時代にフジのこう言った姿勢には感服していましたし、また、その実力も評価しています。ですから、S5 Pro には、そう言った彩度や階調によるアート表現の可能性を期待しているのです。

野尻さん>
水彩画を描くのに時間がかかるのは、単に、私の手際が悪いからだと思います。ちなみに、紙(スケッチブック)は、マルマン モンバルキャンソンのF0サイズです。結構乾きの良い紙です。この紙で遅いのですから、相当、手際が悪い証拠です。

また、描き方の手法でも時間が違ってきます。田中千尋氏風(耐水ペンで輪郭を描いてから、色を塗る)の描き方では、一枚1時間から1時間半です。
青木美和氏風の描き方(一度、紙全体を水で濡らしてからボカしてバックを塗る。それが乾くまで、近景は描けない)では、2~3時間くらいかかってしまいます。

他にも色々な人の描き方を試していますが、なかなか「これで決まり」とは行きません。余り、人の真似ばかりしていると迷ってばかりで良くないのかも知れませんね。

Zaurusで絵を描く方法なんて誰も本にしていませんから、当然自己流です。これがかえって良かったのかも知れません。

Posted by: 野田篤司 | December 27, 2006 at 08:55 PM

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