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April 14, 2005

理想のPDA(その3)

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以前の記事で、「私は ToDo 管理で破綻する」と書いたが、具体的にどんな状況になるのかを書いてみよう。

システム手帳や自己管理に関する本を読んだところ、共通して書いてあるのが、「やるべきことを書き並べ、一覧できることが重要」とある。
そこで、その日、一日だけの「やるべきこと管理」から、始めることにする。まず、「今日、やるべきこと」を書き出す。例えば、「誰某に電話する」とか「何とかの報告書を仕上げる」とかだ。システム手帳の ToDo 管理用リフィルを使っても良いし、PDA の ToDo 管理プログラムでも良い。両方無くても、普通の紙に書いただけでも十分役に立つ。できあがった「やるべき事リスト」の量は、もちろん、人にもよるし、日にもよるが、私の場合、10項目から20項目程度になる。
そのリフィルなり、PDA の「やるべき事リスト」を見ながら実行し、片付けた順にチェックし、消して行く。

この方法は、非常に上手く行き、有効だ。少なくとも、始めた当日と、一週間くらいの間は。

ところが、片付けられなかった「やるべき事」の項目が、次の日に持ち越され、日に日に溜まったあげく、パンクしてしまうのだ。

「やるべき事を、その日の内にやらなかった貴方が悪い」と言われそうだ。
確かに、それは正論である。
だが、そもそも、「やるべき事」を何とかのしようとシステム手帳なり PDA を使おうとしているのだから、そう言った正論である片付けられては、先に進めない。
そこで、もう少し、自分の行動を分析し、どう言ったプロセスで、片付けられなかった「やるべき事」が溜まって行くのか、見てみよう。

まず、「やるべき事リスト」を見ながら、適当に一つずつ「やるべき事」を実行する。この時、その日の内に片付けないと本当にまずい「緊急性の高い事」は実行する。その他では、「やり易い事」や「やって楽しい事」を実行してしまう。

残るのは「やるのは面倒で気が乗らないが、取り敢えず今日やらなくても困らない事」が、残ってしまう。例えば、「歯が痛いけど、我慢できない訳ではないが、一度、歯医者に診てもらう事」とか「気難しい人に挨拶のメールを出す事」などがある。これらは、「今日やらなくても明日やればいいや」と思って居る内に、ずるずると引延されて行く。
また、「作るのに一週間くらいかかる文書の作成に、締め切り一週間前の今日から取り掛かろう」等も、これに当たる。「一日くらい、文書の取り掛かりを送らしても問題無いだろう」と、文書作成の開始を遅らせる。実際、一日、開始を遅らせ、六日で文書を作ることになっても、そんなに大きな問題とはならない。
それが、一日延ばしが、二日、三日となり、いよいよ明日が締め切りとなって、あわてて取り掛かるのである。どうにか締め切りに間に合わせるのだが、本来、一週間かかる文書を二日で書くのだから、当然クオリティは落ちる。

片付かない「やるべき事」には、やるきで始めたのだが、終わらなかった事もある。例えば電話したら、相手が海外出張で、一週間連絡が取れない場合もある。
私の場合、モノ作りやプログラミングが多いのだが、作ってみると、もっと細かい作業でやるべき事があることに気付いたり、新たに必要な部品や機能が欲しくなったりする。また、不具合やバグが出ると、その修正作業が発生する。
これらの新たな作業が、その日で処理できれば良いが、そうでなければ、片付かない「やるべき事」の仲間入りだ。

短期的な片付かない「やるべき事」ばかりではない。
「ToDo 管理」を始めた当初は、上手くいって居るので、欲が出て、長期的な「やるべき事」とか「やりたい事」を書き始める。「今年中に大論文書く」とか「山登りをしたい」とか。具体的な計画が無いので、片付かない「やるべき事」になってしまう事が多い。
また、「今度、秋葉原に行ったら、何々の部品を買う」と言った項目もできる。これも、その日に買いに行けないので片付かない「やるべき事」になる。

こうして溜まった、片付かない「やるべき事」は、明日の「やるべき事リスト」に加わる。明日もやらなきゃ、その次で、雪だるま式に増える。システム手帳の場合、紙のリフィルだから、手で書き写すのが大変だ。
PDA にすれば、自動的にコピーするから、楽になると思ったが、「やるべき事リスト」の増える速度が増すだけだ。

その内、訳の判らない項目が増殖し始める。そもそも、その日に片付けようと「誰々に電話」と言った簡単な書き方をして居るので、何のための電話か判らなくなる。こう言った項目は恐くて消せない。

かくして、片付かない「やるべき事」は増え続け、百・二百となる。もう見るのも嫌だ。
今日の「やるべき事リスト」も止めてしまう。「やるべき事リスト」を作る時、どうしても片付かない「やるべき事」をチェックする必要があり、気が重くなって、何もする気が起きなくなるからだ。

分類や優先度付けをすると良いらしいが、上手く言った試しが無い。

「計画性が無いからだ」「怠け者の面倒臭がり屋だからだ」と言われそうだ。

確かに、その通りだ。正論だ。
しかし、正論だけ言っても、じゃあ、どうやったら「計画的に行動できるか」「怠け者の面倒臭がり屋でなくなるか」の答えになって居ない。

まだまだ、考察することがありそうだ。

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Comments

 創造的であるための三箇条というのがありまして。
(1)やりたいことは今すぐかかれ。
(2)それ以外はぎりぎりまで引き延ばせ。
(3)ほんとうに必要かどうかは、放置しておけばわかる。

 怠け者、上等です。人生は有限ですから、何かを怠けなければ、本当に大切な何かが実現できません。

Posted by: 野尻抱介 | April 21, 2005 at 10:16 PM

なるほど、確かに言えてますね。

ところで、「やりたいことは今すぐかかれ」と言うことで、 http://www.kamaden.com/tripath.htm カマデンのD級アンプキット TA2020KIT を若松で買って、早速作って試聴しました。

吃驚しました。
私のメインシステムのアンプは、17・8年前に7・8万円はしたはずですが、明らかにD級アンプの方が音が良いです。それも、推奨12V2Aの電源のところを、手近にあった12V300mAスイッチングレギュレータを使ったのに・・です。とても、こんなプアな電源からパワー供給されているとは思えない低音が出てます。っその上、何処からも発熱が無い!! 流石、効率85%!!

今回のアンプは、サブシステム用にと二つあるキットの内、安い方を買ったのですが、これは、コイルやコンデンサーに高級品を使ったスペシャルキット買って、メインシステムの置き換えを行った方が良かったかも知れません。

昔のアンプのずっしり重い電源部と、軽く小さいスイッチングレギュレータを見比べるとテクノロジーの進歩を感じざるを得ません。

詳細は、また、ブログで紹介したいと思います。

Posted by: 野田篤司 | April 23, 2005 at 05:35 PM

 今日パーツ屋に行ったらカマデンのキットと、同じ石を使った1000円安い(5300円)キットがありました。今回は買いませんでしたが、あんなぺらぺらのICで放熱器もなしに20W出るとは驚きです。
 しかしこの石にせよ、スイッチング電源にせよ、ノイズが気になるところです。もちろん音響信号にノイズが入ることはないでしょうけど、中短波帯への輻射はどうでしょうか。昨年買った携帯電話のACアダプターなどは最悪で、「こんな(電磁的に)汚いものをハイテクなんて呼びたくないぞ」と思ったものです。電灯線インターネットなどが始まった日にはどうなることか。

Posted by: 野尻抱介 | April 24, 2005 at 08:44 PM

私の買ったカマデンのキットの方が安かったですよ。
TA2020は、800KHz前後のクロックで動いているらしいので、調べてみました。測定器は持っていないので、AMラジオを至近距離に置いてみますと、855KHzに出ていますね。単なるAMラジオなので、メーターも無く、正確なレベルは判りませんが、「サー」と言う小さいノイズで聞こえます。他の放送周波数には影響ありません。テレビも近くで見たのですが、テレビにもノイズは乗っていません。
まだ、基板をケースに入れていないので、シールドしたケースに入れたら少しはましになるかも知れません。
とりあえず、現状では、私の生活には悪影響はありませんが、中波帯への電磁ノイズがあるのは確かですね。

Posted by: 野田篤司 | April 25, 2005 at 08:19 AM

 さっそくの調査ありがとうございます。その感じだと、あまりひどいノイズではなさそうですが、作るとなるとシールドしたほうがよさそうですね。
 高感度な受信環境だと、ノイズ源が室内になっても、屋外のアンテナがそれを拾ってしまいます。ベテランになると給湯器のノイズを聴き分けて「ああ、はす向かいの野田さんがシャワーを使いはじめたな」とわかるそうで。

Posted by: 野尻抱介 | April 25, 2005 at 08:55 PM

スイッチング回路の場合、使用する石や回路図が同じでも、基板のパターンの取り回しやコイル・コンデンサー・ダイオードの選定によって、駆動能力や発生ノイズに差が出ることがあります。
(以前、水城さんとモーターの駆動回路を試作していて、ダイオードを吹っ飛ばしたことがあります)
私の場合、ネットで調べた上、カマデンのキットの評判が良い事を確認した上で購入しました。同じTA2020を使ったキットでも、評判の良くないものもあるようです。
もし、野尻さんが、D級アンプキットを購入を検討しているのでしたら、ネットなどで、事前にそのキットの評判などを調査される事をお勧めします。

Posted by: 野田篤司 | April 26, 2005 at 08:04 PM

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たいていのPDAには「ToDo」という機能がある。 つまりは「やることリスト」のことである。 私も以前はPalmでずっと使っていた。 しかし、使っていて何かしっくりこなかった。 その問題点については、この↓ToDo考察に詳しい。 http://anoda.cocolog-nifty.com/mad/pda/ 特に、April 14, 2005「理想のPDA(その3)」より そのリフィルなり、PDA の「やるべき事リスト」を見ながら実行し、片付けた順にチェックし、消して行く。 この方法は、非常に上手... [Read More]

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